鑑賞
部屋に絵画を飾りたい。しかし、購入するとなるとなかなかに高額でもあり、もしかすると飽きたり季節に合わせて変えたいという気持ちになったりするかもしれない。
そんな人にお勧めなのが、定額で毎月新しい絵が届けられるアート作品のサブスクだ。Casie(かしえ)は画家の知名度に関係なく、サイズにより月額料金が決まるため、定額でさまざまな絵を飾ることができて飽きない。
サブスクリプションが事業者に魅力的な理由
このように、あらゆる業界がサブスクリプションを取り入れ始めたのはなぜか。
それは、サービスの提供者側にいくつかのメリットがあるためだ。まず1つは、利用者の多くが会員となって毎月あるいは毎年一定の額を支払ってくれるため、売上の安定が見込める。また、多くの場合は料金前払いでサービスの提供が後になるため、先に資金を確保することができ、資金繰りが楽になる。
2つ目に、利用者の価格に対する障壁を下げられることがある。10万円の商品を購入するとなると抵抗があるが、毎月1,000円でサービスを受けられるとなれば、利用に踏み切りやすい。
3つ目は、利用者の行動を追跡できることだ。商品を店頭で販売する場合は、顧客との接点はその場限りだが、サブスクの場合は契約が続く限り顧客と接点を持ち続けることができる。そのため、顧客の嗜好性を分析して、より適したサービスを提案することができる。
利用者にとってもメリットがある
サブスクは利用者にとってもメリットが多い。
まず、定額料金であるため、突発的に大きな支出をしなくても済む。また、サービスを一定量以上利用する場合は、割安になる。たとえば映画や音楽をたくさん楽しみたい人が映画館に通ったりブルーレイディスクやDVD、CDを購入したりしていてはあっという間に万単位のお金が出て行ってしまう。しかしサブスクなら定額で見放題・聴き放題なので、安心して好きなだけ鑑賞できる。
2つ目に、モノを貯め込まずに済むというメリットがある。服やアクセサリーなど、いろいろなものを試したい人でも、サブスクなら所有せずに利用するだけなので、限られた生活空間を圧迫しなくて済む。
そして、3つ目は、いろいろなサービスを気軽に試せることだ。たとえばいろいろなクルマを乗り換えたいと思っても、クルマは1台購入するだけでも数百万円以上の出費を覚悟しなければならない。しかし、サブスクであれば、月々1万円台から好きなクルマを乗り換えながら利用することができる。
サブスクリプションというビジネスモデルは、サービスの提供者側にとっても利用者側にとっても、不況な時ほどメリットがあるビジネスモデルであるといえる。そのことからも、サブスクリプションビジネスモデルは、さらにさまざまな業種に取り入れられていくことだろう。