社会

あなたはセクシストか、それともフェミニストか/『私たちにはことばが必要だ』訳者に訊く

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 こんにちは。グラビア女優の石川優実です。韓国フェミニズムムーブメントのきっかけになった『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(イ・ミンギョン著、タバブックス)の翻訳者、すんみさんと小山内園子さんへのインタビュー、後篇です。

 前篇では、韓国と日本の性差別への意識やスピード感の違いをうかがいました。後篇では「フェミニズム」「フェミニスト」についても訊いていきます。

日本では#MeTooのドラマがない

すんみ:前篇でお話した女性検事が告発した相手は裁判で実刑判決が出て、いままでの判例と比べるとかなり重い処罰を受けました。彼女はその日にテレビに出演し、「#MeTooをするとき、もう家から出られなくてもいいと覚悟を決めた。それでも告発をしようと思ったのは、検察がどれほど男性中心的なのかを告発することで、社会がよくなってほしいから。検察が正義の側でなければ、被害者たちは声を上げることができない。まず、検事が変わらなければ。権力側が変わらなければならない」という趣旨の話をしていました。

小山内:それを受けて、エンタテインメントも女性検事ががんばってセクハラと闘ったり、性暴力被害を追及するドラマなどが作られるんです。すぐに文化として形成されていく。多くの人が「いまはこれが社会の問題だ」と認識する。そこが日本にはないですね。

石川:そうですね、やはり多くの人が他人事です。

小山内:他人事にしたほうが自分が楽だからですよね。言葉がないので、同じつらい思いをもらっちゃうとどうしていいかわからなくて、「違う男の人とつき合いなよ」とかいう話になってしまう。

石川:結局流行語大賞トップ10に入ったにもかかわらず、#MeTooをテーマにした作品もほぼ生まれてない。私はこれってビジネスチャンスだと思うんです。作ってる側も「#MeToo」っていわれるようなことをしてきた人が多いから、なかなか手を出せないのかなと。

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