アマゾンがポイント付与に本格参入で何が変わる? ポイント大好きな日本人

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利用者もあまりポイントにはのめり込まないほうがよい

 公取がどこまで本気なのかはともかく、ポイント制度が行きすぎることには弊害も多い。規制によってこれを制限するのは自由市場の原則からして好ましくないが、利用者の側もポイントの利用については少し落ち着いて考えたほうがよいだろう。

 過度なポイント制度の弊害は、本当の価格がわかりにくくなることと、ポイントを活用しようとするあまり、逆に高い買い物になったり、不必要な買い物を強いられたりすることである。

 家電のように商品数が限定されている場合には、ポイントが付与されていても、最終的にどの商品がもっともリーズナブルなのか比較検討することはそれほど難しくない。だが日用品も含めて多くの商品にポイントが付与されてしまうと、本当はどの商品がもっとも安いのか比較するのが難しくなる。

 また、ポイント・プログラムに入っていると、元を取ろうとして同じ店舗で購入する可能性が高くなるほか(店舗側はその効果を狙っている)、ポイント倍増のキャンペーンの条件に合致するよう、不必要な商品まで購入するケースも増えてくる。

 こうした行為が積み重なると、本当のところ自身が得をしているのか損をしているのか把握できなくなってしまう。経路依存性が高くなると、ほかのサービスとの比較をしなくなるので、機会損失にもつながってくる。特定の小売店を利用することが決まっている利用者を除いて、本当にポイント活用が自分の利益になっているのか、冷静に振り返ったほうがよいだろう。

 事業者もあまりポイントに頼りすぎてしまうと、プログラムを継続できなくなってしまう。ポイントのバラマキで疲弊してしまった例としては、小売業界ではないが航空会社のマイレージが代表的である。

 航空会社は顧客の囲い込みを目的にマイレージのサービスを次々に拡充してきた。一時はうまく機能したが、利用者が最後の最後に優先するのは、運賃と利便性(自分が乗りたい日時に便が存在するのか)の2つである。航空会社はマイルの負担に耐えきれなくなり、一部の会社はマイルによる特典旅行の基準を厳しくするなど、事実上のマイルの減価に踏み切らざるを得なかった。

 基本的に小売店は商品価格で勝負するのが王道であり、ポイントはあくまでも付加的なサービスである。利用者もこの基本を忘れるべきではないだろう。

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