
「Getty Images」より
「今年の流行、全員が感染するまで終わらないんじゃないか」ーー感染系ゾンビ物件か? というこのコメント。先日インフルエンザにかかり、うっかり周りにうつしてたらヤバい、とSNSで報告した際、知人から寄せられたものです。
今季のインフルは過去最多なんて報道もあったようで、気づけば我が家もバッチリ流行に乗っちゃってました。高熱で仕事が手につかなくなった私と比べ、子どもはワクチン接種済みだったおかげか微熱程度でいつもと変わらず元気なまま。登園はできなったものの、たいして手がかからなかったことだけが唯一の救いでありました。
ワクチン周辺にはびこるトンデモ論
発症してから約1週間後、子どもが登園するために必要な書類を病院にもらいにいくと、やさしい医師がこう励まします。「でも子どもは、こうやって病気になって免疫が強くなっていくからね(にっこり)」。「自然派ママみたいな台詞ですのう!」トンデモ脳なものでつい、心の中で毒づいてしまいました。
非公開: 愚行にもほどがある!「インフルかかりた~い♪」はなぜ罪深いか
今冬も、インフルエンザが猛威をふるった。筆者の子供が通う保育園でも、一月にクラスメイトの半数がインフル感染して欠席、しかもA型とB型どちらも同じくらい…
さて本日のテーマはこういった感染症を予防するワクチンを否定する、〈反ワクチン〉についてです。自然派育児界隈では毎度おなじみの物件で、定番のお説は「自然に感染したほうがより強い免疫が作られる」。過激になってくると「ワクチンが自閉症や発達障害の原因になる」。陰謀論方面では「人口を減らすための陰謀。ビル・ゲイツが黒幕」「製薬会社の陰謀」などなど、噴飯もののお説が飛び交っています。
「月刊クーヨン」2018年12月号(クレヨンハウス)では「子どもの健診のりこえマニュアル」として、ワクチンを子どもに打たせたくない親に向け、健診で指摘されたらこう答えるといいよ~という「想定問答集」が特集されていましたね。「公衆衛生の概念ドコー?」とげんなりされた方も多いのではないでしょうか。
その他、麻疹や風疹の流行もあり、今、ワクチン問題は例年以上に注目が高まっている模様。そんな問題に深く切り込んでいたのが、昨年11月に新宿のネイキッドロフトで開催された、反ワクチン問題について語るイベントです。タイトルは「ここが変だよ“反ワクチン”徹底分析!」。興味があっても都合がつかなかった方たちへ向け、こちらでその一部をご報告させていただきます。ちなみに登壇者の発言をパーフェクトに文字起ししたものは、同イベントの司会者でもあるジャーナリスト・鈴木エイト氏の記事がありますので、より詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。
イベントの登壇者は、ナビタスクリニック理事長の久住英二氏。ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)運営委員でもある、翻訳家のナカイサヤカ氏。そして悩める母親たちのため、正しい育児情報を精力的に発信している小児科医の森戸やすみ氏です。