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40歳を過ぎても「いつか王子様が」の呪いを断てない女性

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 劇場へ足を運んだ観客と演じ手だけが共有することができる、その場限りのエンタテインメント、舞台。まったく同じものは二度とはないからこそ、ときに舞台では、ドラマや映画などの映像では踏み込めない大胆できわどい表現が可能です。

 「不惑」の40歳は、ひと昔前なら、人生に惑いがなくなるといわれる年齢でした。平成が終わろうとしている現在、特に女性にとっては、出産可能な年齢のリミットが近づき、人生を振り返って新しい迷いが生まれる年代になっているかもしれません。女性総活躍が掲げられ、仕事で成果を残しても、結婚や出産をしていなければ「幸せ」ではない、とみなされる“常識”の根強さに息苦しさを覚えているひとも多いのでは。

ヒモ男と同棲、不倫、年下男子

 女性の愚かしくも愛しい内面や日常をリアルに描く劇作家、ペヤンヌマキが主宰する演劇ユニット「ブス会*」でこのほど上演された「エーデルワイス」は、未婚の40代女性が、そんな常識という “呪い”から解放される、現代のおとぎ話。自身の過去の恋愛(の黒歴史)と対峙し、葛藤する主人公を、鈴木砂羽が演じています。

 独身43歳の漫画家、森アキナは、描きたいものが見つけられずスランプに悩んでいました。心配した担当編集者は、アキナの処女作で代表作「たたかえ! いばら姫」のドラマ化依頼を受けるよう彼女を説得中。新作が進まないアキナは、主人公の「ミユキ」に自身を投影した「―いばら姫」を読み返しながら過去を振り返り、アキナとミユキの異なる時間軸が交錯していきます。

石田ゆり子や深津絵里が「結婚しない」のは摩訶不思議なことですか?

 2015年の国勢調査報告を元に算出された、2015年の生涯未婚率(50歳になった時点で一度も結婚を経験していない人の割合)は、男性23.37%…

ウェジー 2017.09.30

 美大に進学して上京した18歳のアキナ=ミユキ(藤井千帆)は、友人に連れていかれたディスコで、小説家志望の大学生マサヤ(大和孔太)と出会い、恋に落ちます。マサヤと同棲したミユキは彼の夢を支えようと尽くしますが、彼女の献身にあぐらをかいたマサヤはヒモ化。収入の足しにとイラストの仕事を紹介され、初めてもらった給料に「漫画は小説と違って楽でいいな」と言い捨てられても、「恋人」の存在に依存しているミユキは言い返すこともできませんでした。

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