
生き延びるためのマネー/川部紀子
ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。今日で東日本大震災から8年が経ちますが、現在も5万1778人が避難生活を送り、復興の課題は残されています2016年には熊本県で最大震度7の地震が発生し、昨年9月には北海道で最大震度7の地震も起きました。
一方、知人友人や親族を含め、東日本大震災やその後の地震でも大きな被害に遭わず、今なお対岸の火事という感覚の方もいるかと思います。今回は東日本大震災の発生当時を振り返りつつ、地震とお金について一緒に考えていただければと思います。
「震度7」は命とお金を脅かす
読者の方の多くが「震度7」という言葉を実際に初めて耳にしたのは1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)だったのではないでしょうか。その後、震度7の地震を観測したのは、2004年の新潟県中越地震。2011年の東日本大震災、2016年熊本地震(震度7が2回)、そして2018年に起きた北海道胆振東部地震がありました。
こうしてみると95年以降、北から南までところ構わず震度7の地震が発生していることがわかります。日本は地震が多く、インドネシアに次いで世界2位というデータもあるそうです。もはや日本に住んでいる人たちは、対岸の火事と言ってはいられず、地震大国に住む者という自覚を日々持たなくてはならないと感じます。
震度7という規模は、多くの方が亡くなる大地震です。たとえ命が無事であっても、住居や仕事に大きな影響を及ぼし、お金の被害も甚大となります。つまり、「命」と「お金」を脅かすのが「震度7」なのです。
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