
「Getty Images」より
建前国家ニッポンの二大遊戯
2018年、訪日外国人旅行者数が史上初めて累計3000万人を超えたという。今後も2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、訪日外国人の数がさらに増えることは間違いないだろう。
日本には固有のユニークな文化が多くあり、それを期待して訪日する外国人は多いだろう。しかし、海外に大声でアピールできない遊戯もある。パチンコとソープランドだ。
ともに外国人に説明するのが非常に困難な遊戯でもある。パチンコはどう見てもギャンブルだし、ソープランドはどう見ても売買春だ。
これらは日本でも違法のはずなのに、なぜ違法ではないのか。あるいはグレーゾーンなのか。おそらく多くの人が常々感じていることではないだろうか。しかし、この2つのテーマについては、NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる!』でも答えてくれそうにない。
実はパチンコとソープランドは、まっとうな感覚の持ち主なら「そんなの屁理屈じゃん」と呆れてしまうような建前で成り立っているのだ。
公営ギャンブルや公営くじは特別扱い
日本では公営ギャンブル(公営競技)以外の賭け事は認められていない。公営競技とは、国や地方自治体が主催するギャンブルのことだ。具体的には、競馬、競輪、競艇、オートレースになる。
また、もう1つギャンブル的要素が濃いものとして宝くじがある。正式名称は当せん金付商標だが、これもどうみても賭博だろう。都道府県や政令指定都市、あるいは総務大臣が特に必要として指定した市が発売する。
パチンコが法をすり抜ける「三店方式」とは
パチンコは公営ギャンブルではなく、風俗業に該当する。しかし、パチンコは明らかにギャンブルだ。なぜなら金銭が増えることを目的とした遊戯だからだ。ところがパチンコでは、屁理屈ともいえる手段で法の隙間をすり抜けている。
それが「三店方式」だ。文字通り3つの店を経由することで、賭博ではないと言い張れるのである。その仕組み(カラクリ)は以下の通りになっている。