2020大統領選はもう始まっている~ヒラリー不出馬、バイデン元副大統領、スタバ元CEO

文=堂本かおる
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ジョー・バイデン vs. バーニー・サンダース

 党候補者を決める党集会/予備選の第1弾はアイオワ州にて2020年2月3日におこなわれる。先日、CNNなどがアイオワ州の有権者への調査を早くも実地した。

 結果は、まだ正式に立候補を表明していないジョー・バイデン前副大統領を支持する有権者が27%、バーニー・サンダース上院議員が25%と拮抗し、3位以下はエリザス・ウォーレン、カマラ・ハリスも含め、いずれも10%以下となっている。

 この結果を、前回2016年の民主党予備選とダブらせる識者がいる。前回はヒラリー・クリントンとサンダースの対決となった。ヒラリー支持者が今回はバイデンに流れ、サンダース支持者はそのままサンダースに付いているという分析だ。

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 前回、民主社会主義を掲げて一大旋風を巻き起こしたサンダースだが、黒人有権者の8割以上がヒラリーに投票した。今回はその8割のうち、かなりの数がバイデンではなく、黒人女性であるカマラ・ハリス上院議員に流れると思われるが、サンダースは前回の轍を踏み、黒人票対策をおこなっている。

 出馬表明イベントは黒人人口比がわずか2%の地元ヴァーモント州ではなく、生まれ故郷で黒人人口の多いニューヨーク市ブルックリンをおこなった。黒人人権活動家のショーン・キング、大学教授で黒人主義の論客であるコーネル・ウェスト、社会的な発言もおこなう黒人俳優のダニー・グローヴァーを公式支持者としてすでに獲得している。

 一方、バイデンは出馬を求める支持者に「自分か何を望むか、気を付けなさいよ」と余裕の冗談を飛ばし、数週間のうちに出馬表明をする気配を見せている。

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■バーニー・サンダース(民主党)
現職:上院議員(ヴァーモント州)
前職:下院議員(ヴァーモント州)
人種民族:ユダヤ系(白人)
性別:男性
年齢:77歳
最終学歴:シカゴ大学
宗教:ユダヤ教
公式サイト:https://store.berniesanders.com/

バーニー・サンダース再び参上!〜今度こそ「民主社会主義」の実現なるか? 2020大統領選

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2020大統領選はもう始まっている~ヒラリー不出馬、バイデン元副大統領、スタバ元CEOの画像2 ウェジー 2019.02.28

ハワード・シュルツ スターバックス元CEO

 出馬を検討していると表明していた元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ、オバマ政権下で司法長官だったエリック・ホルダーがともに出馬はしないと宣言した。出馬の噂が立っていたヒラリー・クリントンも出馬はないと明言した。

 大統領選は自身が優れているだけでは当選できない。他の出馬者との兼ね合い、時代の動向が大きく作用する。例えば、ブッシュ(息子)に愛想を尽かした有権者が「もはや人種は関係ない」とフレッシュなオバマを支持し、すると人種にこだわる層がトランプを支持した。その反動から今回はマイノリティ候補が一斉に出馬している。また、当選できなかった場合、現在の職や地位を投げ捨てることにもなり得る。

 ミシェル・オバマ元ファーストレディについては、不出馬に他の理由がある。トランプが当選した瞬間から「次期大統領に!」と熱烈に望まれたが、彼女の新刊『Becoming』を読めば、その可能性がゼロであると分かる。

 法律家として自身のキャリアを追求していたミシェルは若きバラク・オバマと出会い、結婚する。夫はやがて州議員となり、やがて上院議員を経て大統領となった。計20年間、政治家の妻として自身のキャリアを後回しにせざるを得ず、さらに史上初の黒人大統領となった夫の暗殺の心配をしなければならなかった。その気苦労を顔には出さず、明るく魅力的なファーストレディとして世界的な人気を得てゆくが、注目度の高さゆえに「常に完璧」でなければならない大きなプレッシャー下にあったと言う。

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photo by Gage Skidmore

 何れにせよ、民主党は打倒トランプを目指しているわけだが、憂慮すべき人物が浮上している。まだ正式な出馬表明はおこなっていないが、着々と準備を進めているスターバックス元CEOのハワード・シュルツだ。シュルツは週末にテキサス州で開催されたイベント、サウス・バイ・サウスウェスト (SXSW) に登場し、ハリス、サンダース、ウォーレンなどの政策を「極端過ぎる」と批判した。

 シュルツは民主党からではなく、独立党派として立候補するとしている。共和党支持者であってもトランプに辟易している層の票が集まると予測してのことだ。民主党側は、自党からもシュルツに票が流れることを憂慮している。

 現在、アメリカのメディアはトランプのロシア疑惑追求と、日々進む大統領選の様子を交互に報道している。司法と選挙。2つの異なる方法でトランプを追い詰めようとしているのである。
(堂本かおる)

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