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市場拡大が期待されるSTEM教育をビジネス化するには 子ども向けビジネスでこだわるべきポイント

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スモールスタートで無理なく

 ほかにも、コンテストや合宿、サマーキャンプといった親や自治体を巻き込むイベントを開催するなど、どうすれば授業料が高くても納得させられる教室にするか。特に親は「子の成長」を見ることが何よりの喜びなので、発表会、作品展、コンテストなど、成果を見てもらう場を作ることは大切です。発表会は広告宣伝効果もありますし、これで顧客リストが取れるのもメリットです。

 あるいはこうしたイベントはメディアとの相性が良いので、地元の新聞社やテレビ局などに持ちかければ、取材してもらえる可能性が高いと思います。

 また、同業他社のリサーチは、内容だけでなく教室運営(親や受講生との連絡方法、コマ割り、時間帯、受講料の徴収方法、欠席対応などなど)の仕方もよく観察する。もし自分のお子さんがいなければ、甥っ子姪っ子、同僚や友人のお子さんを借りてきて一緒に参加して、良いところは盗み、改善が必要なところを発見し、自分のビジネスに取り込むのです。

 ただ、STEMといっても範囲は幅広く、ロボット制作、アプリ開発、プログラミング、理科や化学の実験などたくさんあるのですが、まずはどれか1~2種類に絞ったほうがノウハウを蓄積しやすいでしょう。

 そして、当初は仕事が休みの日を利用し、値段は格安でもよいので友人知人に声をかけて体験イベントを開催し、実際に教えてみる。その程度の集客であれば、Facebookなどでも集まるかもしれません。

 いきなりたくさん集めても、自分がまだ慣れていないとドタバタになったりするので、最初は2、3人でもよいので、受講生がどこでつまづくかなどを見極めつつ、きめ細かく教え方を試行錯誤しながら実地練習する。

 チラシをまいたりして受講生をたくさん集めるのは、自分の教え方や運営に対する自信がある程度できてからでもよいと思います。営利を目的としない程度の値段であれば、地元の市民会館などを格安で利用できますから、コストもさほどかからないですし。

 そして、値段は控えめにスタートしたほうがよいと思います。いろいろな考え方があるとは思いますが、単価が高いと親の期待値が上がるので、やはりそれなりのレベルを求められるからです。

 高額商材を売ることで炎上する人が少なくないのは、値段と内容(アフターケアも含めて)のミスマッチを起こすからです。だから高額商材を売る人は長続きしにくいのです。

 そのため、同業他社とほぼ同じかちょっと安いくらいのリーズナブルな価格で始め、運営に慣れ、差別化も図れ、自分の教え方にある程度自信が出てきてから、集客状況を見ながら徐々に料金を上げるほうが長続きするというのが私の考えです。

 また、始めてみると当初の想定とは異なることも起き、軌道修正はどうしても必要になるので、小さく始めて大きく育てたほうが、仮にうまくいかない時でも落胆度が小さくて済みます。STEM教育には教材などの初期投資が必要なので、生徒が少なければこれらの出費も少なくて済み、「この教材は使いにくいから変更しよう」という場合のロスも小さいと思います。

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