『闇金ウシジマくん』の完結とともに消える!? ヤミ金業界の裏事情

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 弁護士に相談しただけでヤミ金業者が逃げ出してしまうのには、ある“裏”の理由もあるようだ。

「ヤミ金業者にとって、携帯電話の番号や銀行口座は、潰されたら困る大事な“ツール”なのです。現在は、警察の手が入ったり、弁護士が銀行に通知したりすると、即座に銀行口座が凍結されるように対策が進んでいます。そのため、返済先の口座を指定しても、債務者が弁護士に相談するなどすればすぐに潰されてしまう可能性が高いのです。口座の名義貸しもれっきとした犯罪ですから、ヤミ金業者からすると、次から次へと新しい口座を用意するのも至難の業。私の経験でも、ヤミ金業者と交渉中に『もう督促しないから口座は潰すな』と懇願されたことが何度かありました。

 このように、取り締まりは年々厳しくなっているので、現状のシステムのままヤミ金が存続していくことはないだろうと思います。結局、お金を貸しても踏み倒され、利息どころか元金も回収できていないのであれば、ヤミ金業者にしてみればとんだ“商売あがったり”でしょう。ヤミ金の仕組みには、早晩限界がくるだろうと私は見ています」(猪野氏)

 一時期は跳梁跋扈していたヤミ金だが、近年その勢いが衰えてきたという印象は、たしかに当たっていたようだ。そして猪野氏によれば、いずれ行き詰って衰退していく運命だろうとのこと。平成の間にピークを迎えたヤミ金は、平成とともに終わっていく運命にあるのかもしれない。

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猪野 亨(いの・とおる)/弁護士
1968年生まれ。1992年、北海道大学法学部卒業。1998年に弁護士登録し、2000年に「いの法律事務所」を開設。現在はブログ等を通じて、司法改革や政治経済、世界情勢に至るまで、幅広い意見の発信もしている。
ブログ http://inotoru.blog.fc2.com/

 

(文・取材=後藤拓也[A4studio])

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