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ピエール瀧逮捕後に繰り返される“リンチ”的な報道、加罰や辱めよりすべきこと

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ピエール瀧Instagramより

 ピエール瀧容疑者の逮捕報道を受けて過熱したワイドショーや週刊誌の報道は一向に収束する気配を見せない。

 ワイドショーが特に面白おかしく扇情的に扱うのが、ピエール瀧逮捕によって飛んだ仕事に関する問題だ。

 ワイドショーは、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(NHK)や、映画『アナと雪の女王』続編の日本語吹き替え版声優などの作品がどのような対応を取るのかで盛り上がってきた。そして、今後、ピエール瀧側に請求されるであろう損害賠償や違約金を推測。数億円と報じる媒体がある一方で、100億円と報道するメディアまで出てきている。

 そもそも、被害者のいない罪でなぜメディアがここまで過剰な反応を見せるのか疑問でならないが、そういった反応は週末の番組でも変わらなかった。

松本人志は「ドーピング作品」と表現

 松本人志は3月17日放送『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、もしも自分が監督した映画でこのような事態が起きた場合どうするかという想定のもと、このように答えた。

<たとえば、自分が映画監督をした、で、公開前に主役級ぐらいの人が薬物で捕まった。僕はね、結局、薬物という作用を使ってもしかしたらあの素晴らしい演技はやっていたのかもしれないと思ったら、それはある種ドーピングなんですよ。ドーピング作品になってしまうので、僕はやっぱり、監督としては公開してほしくないですよね>

 言うまでもなく、「ドーピング」とは、スポーツ競技で選手が成績向上のために薬物を使用することを禁じるものだ。松本の発言はこれだけでも意味が分からないが、さらに加えてこのように語った。

<作品に罪はない、罪はあるっていうことでいうと、僕は場合によってはあると思うんですよ。(音楽の)レコーディングの時にそういうものを吸っていてすごく良いものができたんだとしたら、これは僕はドーピングだと思うので、ダメだなと思いますね>

 そもそも、違法薬物をやったぐらいで良い作品をつくることができるのなら誰も苦労はしない。確かに、ジャンル問わず、違法薬物を嗜み、それが伝説的なエピソードとして語り継がれるアーティストは多い。しかし、彼らがつくったアートは違法薬物のおかげでつくられたものではない。その人の努力と才能によってつくられたものだ。そんなことは、作品づくりに関わる人なら誰でも分かることだろう。

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