ピエール瀧逮捕後に繰り返される“リンチ”的な報道、加罰や辱めよりすべきこと

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辛坊治郎は「裏切り」とピエール瀧を罵倒

 3月16日放送の『ウェークアップ!ぷらす』(日本テレビ系)もひどかった。メインキャスターの辛坊治郎は、ピエール瀧の話題を扱うコーナー冒頭でいきなりこう言い放ったのだ。

<裏切りは長年にわたっていたようです>

 番組では、ピエール瀧が20代から継続して薬物を使用していたと供述していることを受けてジャーナリストの田崎史郎が<2、3年前にちょっとした調子にたまたまやってこうなったのかなと思ってたんですけど、もう20代からやってるってあれでしょ。だから、悪らつ性っていうか、非常に悪い印象を持ちますよね>などと述べた。さらに辛坊は、これから放送・公開される予定だったピエール瀧出演作品をリスト化したパネルを指しながら、こんな一言でコーナーを締めくくった。

<直接こういう状況下にいる人物に、こういうものが公開されることで経済的利益がもたらされることに関して違和感をもたれる人も多いかもしれない>

 また、今日発売された「週刊文春」(文藝春秋)2019年3月28日号には<「よだれを飲まないと」ピエール瀧が告白していた性癖グルーヴ>とタイトルをつけた記事が掲載されている。

 その記事では1990年代始めに成人誌「スーパー写真塾」(コアマガジン・休刊)の連載で語っていたことを引用して、ピエール瀧が変態マゾ性癖の持ち主であると強調。

 さらに、当時の制作スタッフが数年前にピエール瀧と会った際、彼が疲れていた顔をしていたことから<気付け薬のように手を出したのかも>と憶測を述べている。

「薬物報道ガイドライン」で「避けるべき」と推奨されていること

 盛んに報じられている通り、海外においては薬物の問題は、「加罰」から「治療」という流れにある。

 それは、厳罰主義を押し進めた国では薬物事犯が減らなかったからだ。その結果、むしろ薬物中毒を「病」と捉えて、彼らの「治療」について考えていこうとしている。

 そのために報道に求められるのは、「依存から回復して社会復帰することができる」というロールモデルを見せることである。

 間違っても、違法薬物で捕まった人を「極悪人」として扱うことではないし、ましてや、仕事を失ったり、経済的に窮地に追いやられる姿を見せしめにすることでもない。

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