このことについて調査報告書では、元劇場支配人の今村氏が「なんらかの処分権限が与えられているわけではないにもかかわらず、『処分する』と回答するなど、その場しのぎで対応をする場面もあった」と落ち度を認めている。メンバーの契約解除を含む「専属契約に関する事項は、代表取締役の権限」とされており、「支配人が単独で判断できることではない」とも明言された。
NGT48の県外出身メンバーは、活動拠点の新潟市で寮生活を送っている。若年女性が親元を離れて集団生活を送り、さらにファン接触イベントを含めた芸能活動を行う以上は、劇場支配人やマネージャー、スタッフなどの身近な大人が規範となって管理やケアを行うことが必要だったはずだ。運営側の意識の低さが招いた事態であることは言うまでもない。
いずれにせよそれほど多くのメンバーがファンと気軽に「つながって」しまったことは、NGT48にとって致命的なスキャンダルだ。疑心暗鬼が渦巻く中、今後も「クリーンなNGT」を目指して活動を続けていくことは果たして可能なのだろうか。
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