「おじさん」「おばさん」は何歳から?という問いに見る年齢のダブルスタンダード

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 男性に比べるとかなり差があるといわざるをえないが、女性の年齢に対する社会のこだわりも、かなり解消されてきている。

 数十年前まで、「適齢期」を過ぎた女性は「オールドミス」「ハイミス」「クリスマスケーキ」「年越しそば」などと揶揄された。

 こうした言葉の背景には、女性は(男性も)結婚し、子どもを作るのが当たり前という考え方があった。そして「生殖可能年齢」を過ぎた女性、つまり「おばさん」「おばあさん」に対する露骨な差別もあった。

 わかりやすい例として、石原慎太郎元都知事の「ババァ発言」がある。

「“文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ”なんだそうだ。“女性が生殖能力を失っても生きてるってのは、無駄で罪です”って(引用者注・有識者の見解を紹介する形で語っているが、当の有識者はそんなことは言っていない)。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子どもを産む力はない。そんな人間が、きんさん、ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって……。」(※)

 「ババァ発言」から20年近くが経過し、「オールドミス」「ハイミス」といった言葉も死語となった(はずだ)。とはいえ、「女性に年齢を聞くのは失礼だ」というフレーズをいまだによく耳にすることからも、男性の年齢と女性の年齢に対する考え方に、ダブルスタンダードが存在することは明らかだ。

 マンダムは、男性向け化粧品のトップメーカーなので、「おじさん」についての調査を行った。同様に、女性向け商品を扱っている企業が「おばさん」について調査を行うこともある。しかし、女性向け商品を扱っているわけでもない企業が唐突に「おばさん」について調査を行ったとしたら、その企業や商品のイメージは悪くなるだろう。

 年齢についての男女のダブルスタンダードがまだまだ根強い日本の社会では、「おばさん」は使い方次第では「蔑称」であり、企業にとっても個人にとっても「地雷」となりうる。

(※)「石原慎太郎都知事吠える!」『週刊女性』2001年11月6日号
(文中敬称略)

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