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遅刻した時にどう謝るのが正解か? 相手の「怒り」を「理解」に変える謝罪力

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謝罪力を採点する無意味さ

 ところで最近「謝罪マスター」である私は、テレビからの出演依頼として、「記者会見に臨むタレントさんの点数つけ」の問い合わせが増えた。

 昨年なら、元モーニング娘。のメンバーの飲酒信号無視ひき逃げ事件の際も「保釈時の立ち居振る舞いの点数」を聞かれた。その内容は髪型、化粧、ブラウス、スカートの色や丈、パンプスのヒールの高さにもおよぶ。その様子に点数をつけてくれと言う。

 私にすれば「そもそもやったことがマイナス2万点なんで、会見の様子を50点としたら、合計、マイナス1万9950点と伝えてください」と返すと、そうはいかないと言われ、20点なら20点。80点なら80点と言ってほしいようだった。

 私はコメントを控えた。私は謝罪の「マスター」ではあるが、「謝罪」の審査員ではない。もう最近ではそんな「点数づけ」はお断りするようにしている。

 ただ、ビートたけしさんや久米宏さんの番組に招かれた時、以下のような話をさせていただけるなら出演させてほしいと言って出演したことがある。

 それは「仮でもいいので、『ゴール』を設定をして、そこに向かうために必要なものが『謝罪』である」ということだ。実際には「謝罪」は「ゴール」ではなく、「問題解決」こそがゴールといえるからだ。

 ちなみに2018年の大学アメリカンフットボール「悪質タックル事件」の際、私は当該選手と大学の謝罪会見を見て、この問題の仮のゴールを設定してみた。

 それは名門の両チームが真正面からぶつかり合う試合を再開する日が来ることで、両校のOBやOG、アメフトファンで超満員のスタジアムが興奮の坩堝(るつぼ)と化すことである。まだその夢は叶ってはいないが、いつの日か、そういうスポーツマンシップに則った試合が行えるように、今できることから行うことが必要なのだ。

  これは、企業や団体が短期計画や中長期計画を立て、その目標に向かって全社一丸となって進んでいく構図となんら変わらない。企業や団体にとってのスクラップ&ビルドとは、現実的に老朽化した設備などを廃棄して、高機能、効率化などを進めるため新しいものに置き換えること。これは設備等だけではなく、組織や機構に関しても廃止と新設を設定するものである。これと同様に、スポーツ界も変わっていかねばならないという現実に直面している。これと同様に、スポーツ界も変わっていかねばならないという現実に直面している。

 さて、「大謝罪時代」のなか、「失敗」や「謝罪」は避けたいところだが、誰にもいつかはやって来るものと覚悟し、ここで言う「謝罪力」を身につけることで対処しよう。

 「謝罪力」を身につけることとは、「謝罪」のノウハウを覚えることではなく、「問題解決」に役立つ道具のひとつだということを覚えてほしい。

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