
「Getty Images」より
OB訪問をめぐるセクハラ被害の報道が相次ぐ昨今。2月には大林組の27歳社員が、OB訪問に来た女子大学生にわいせつ行為をしたとして、強制わいせつの疑いで警視庁三田署に逮捕されたことが大きく報じられた。この社員と女子大学生はOBと就活生をつなぐスマホアプリで知り合い「パソコンを見ながら」面接指導をする、と、自宅に誘いわいせつな行為に及んだという。
そして3月26日。次の逮捕者が出た。今度は大手商社の住友商事社員だった男だ。24歳の三好琢也容疑者は、就職活動でOB訪問を受けた女子大学生を泥酔させて宿泊先に侵入、性的暴行を加えたとして、準強制性交と窃盗などの疑いで警視庁に逮捕された。「間違いありません」と容疑を認めているという。住友商事は3月上旬に三好容疑者の行状を把握し、同月6日、懲戒解雇とした。
警視庁中央署によると、三好容疑者は3月1日夜から2日未明にかけ、OB訪問を希望した20代の女子大学生を都内の居酒屋に誘い、酒の一気飲みを強要した。泥酔させて、この大学生が予約していたホテルの部屋に送り届けて部屋のカードキーを盗み、いったん立ち去った後、このキーを使って部屋に侵入し、性的暴行を加えた疑いがある。
立て続けに報じられたOB訪問を介するわいせつ行為での逮捕事案。この直前からBusiness Insider Japanが独自に取材を進め、被害にあった女子学生らに話を聞き、またアンケートを実施するなど連続してこの問題を報じていたが、その過程で連続して逮捕者が出たことは、その調査結果の信憑性を物語っている。また立て続けの逮捕は、OB訪問での先輩社員らによるわいせつ行為の存在を捜査機関が把握したことも示す。さらなる逮捕者が出る可能性もあるだろう。
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