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石橋貴明がNGT48暴行事件を「内輪ネタ」でギャグ化、娘が顔をつかまれ押し入られそうになっても笑えるのか

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木梨憲武公式Instagramより

 3月30日に放送された『ENGEIグランドスラム』(フジテレビ系)に出演したとんねるずの石橋貴明(57)。そこで発した一言が波紋を呼んでいる。

 石橋は、同番組にフジテレビの名物プロデューサー“ダーイシ”のコスプレキャラで登場。登場するやいなや放った一言が「松村がよぉ、いろいろ会見で大変でなぁ」であった。周りの出演者たちが制止し、それ以上のおふざけはなかったが……“松村”とは、NGT48の運営会社・AKSの松村匠取締役・運営責任者(56)のことに他ならない。

 NGT48メンバーである山口真帆(23)は、昨年12月に自宅玄関でファンの男たちから暴行を受け部屋に押し入られそうになったことを1月に告発。ファンの暴走で括れない事件であることが徐々に明らかになり、NGTは実質、活動休止状態となっている。

 3月21日に第三者委員会の調査結果が発表となり、22日にAKS執行部がこれを報告したが、その場でメインとなって質疑応答したのが松村氏だった。しかし会見中、暴行事件の被害者である山口がTwitterで<只今、記者会見を行っている松村匠取締役は第三者委員会が行われる前に『繋がっているメンバーを全員解雇する』と私に約束しました><なんで嘘ばかりつくんでしょうか。本当に悲しい>と投稿。波紋を拡げる形となった。

 明らかに動揺した様子で「把握していない」「メンバーと話し合いたい」「コミュニケーションを取っていく」と要領を得ない言葉を並べるばかりの松村氏は、痛々しいほどしどろもどろだったが、「松村がよぉ、いろいろ会見で大変でなぁ」である。

 松村氏は元フジテレビ社員であり、かつて『とんねるずのみなさんのおかげです』のADとして番組出演経験もある。いわば、石橋とは旧知の仲だ。それゆえ、石橋もここぞとばかりに<松村ネタ>なら旬だし、笑いが取れるだろうと踏んだのかもしれないが……「それ、めっちゃ面白い!」と感じた視聴者はどれぐらいいただろうか。おそらく多くの人が「内輪ネタを公共の電波にのせられても」という戸惑いしかないだろう。

 周知のことだが、『とんねるずのみなさんのおかげです』(1997年からは『とんねるずのみなさんのおかげでした』)の構成作家は秋元康である。AKB48をはじめとしたアイドルグループの総合プロデューサーだ。その縁で、松村氏がAKSの執行役員となったのだろう。ちなみに石橋が冒頭で真似た“ダーイシ”こと石田弘氏もこの番組のエグゼクティブプロデューサーである。

山口真帆の受けた暴行は、笑えるレベルなのか

 とんねるずは昔からこういう<内輪ネタ>が大好きではある。木梨憲武も奔放だが、石橋貴明は特にパワーが強いというか、視聴者のことなんて置いてけぼりで、内輪ネタで暴走しまくるタイプだった。全盛期の彼らはそれはそれは勢いがあり、視聴者も「なんだかよくわからないけど、タカさんがまた暴れていて楽しい」というような共通の認識があった。石橋がわけのわからない理由で暴れれば暴れるほど、お茶の間は沸いたのだ。彼らの黄金期を知っている筆者としては「その無軌道ぶりこそがとんねるずなのだ」とわかってはいるが、いまの時代、それはもう笑えない。面白くないのだ。

 番組放送後から、ネット上では様々な意見が交わされている。その多くは「暴行事件をネタにするなんて笑えない」というものだが、中には「この程度のことでやり玉にあげるなんて、窮屈な世の中だ」という意見もある。だが、考えてもみてほしい。あれは何の会見だったか。

 NGT48のメンバーである山口真帆が、帰宅したところ玄関先でファンに話しかけられ、顔をつかまれたのは間違いない事実だ。オートロックのマンションの、ひとり暮らしの部屋。NGTメンバーが何人も住み寮としているマンションの一室。第三者委員会の報告書には、そのときの詳しい描写がある。犯人の表記は甲と乙となっている。

山口氏は、共用廊下に誰もいないことを確認してから、自分の部屋に入ろうとした。部屋に入ってドアを閉めようとしたところ、誰かが手でドアを押さえて、ドアをこじ開けてきた。山口氏は驚いてその人物の顔を見ると、それは乙であった。乙は、玄関の中に入り、山口氏の顔をつかんで押し倒そうとした。山口氏は、必死で乙を押し返し、部屋から押し出そうとした。山口氏が、もう少しで部屋から乙を追い出し、ドアを閉められそうになった時、向かいの部屋から甲が出てきた。甲は、乙を横によけて、山口氏の顔をつかみ、押し倒そうとしてきた。甲は、山口氏の目と鼻のあたりを親指と人差し指で、山口氏の両こめかみを押さえるような形で、顔面をつかんだ。

山口氏は、しばらく声も出せなかったが、1分後くらいに「助けて」と共用廊下に向かって叫んだ。すると、甲は、手で山口氏の口を押さえてきた。乙は共用廊下にいた。その時、エレベーターが停まる音がして、被疑者らがその音に気づき、甲の勢いが止まった。そこで、山口氏は、甲を共用廊下に押し出し、山口氏も共用廊下に出た。そして、山口氏は共用廊下にしゃがみ込んで、泣き叫んだ。エレベーターから降りてきた男性が山口氏の方に来ようとしたが、乙が男性を静止して、ケンカしているだけだと説明した。

山口氏は、携帯電話を首からかけていたので、警察に電話しようとしたが、甲に阻止された。山口氏が過呼吸になりながら泣き叫んだところ、甲が「ごめん、ごめん。」と謝って慰めようとした。これに対して、山口氏は、「近づくな。」などと叫んだ。

甲は、山口氏に対して、「メンバーにも相談して、メンバーに提案されて、やったことだから。」「こうすればまほほんと話せるよ、と提案された。」と言い、そのメンバーとしてA,B,Cの3人の名前を挙げた。

 これが昨年12月8日夜の出来事だ。このあと、甲と乙は暴行の疑いで警察に逮捕され、12月28日に不起訴処分となっている。

 報告書からは山口真帆が感じた恐怖が伝わる。それを想像すると、決して「この程度のこと」ではすまされないだろう。石橋がもし今も松村氏と連絡を取り合っているとしたなら、「お前、大変だったなぁ(笑)」などと笑って済ませてほしくはない。石橋にも年ごろの娘が4人いる。山口の立場を娘に置き換えてみたなら、その想像を絶する恐怖や絶望感がいかばかりか、少しは分かるのではないだろうか。

(エリザベス松本)

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