ついに働き方改革スタート、現場からは早くも悲鳴「有給取得が実質的な給与の減額に」

【この記事のキーワード】

③ 「同一労働同一賃金―」は絵に描いた餅

●新ルール

 「同一労働同一賃金」については、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇格差の改善を図ることを目標にしているが、勤続年数や職業経験・能力など賃金の違いを正当化する事情がある場合には賃金の違いを許容するものとなっている。さらに、同一労働同一賃金の考え方のみでは、労働による賃金以外の、例えば通勤手当や家族手当、住宅手当といった待遇面での格差が拡大する可能性があるため、「不合理な待遇の相違の禁止」が盛り込まれている。

●現実と課題

 しかし、実際には、「同一労働同一賃金」の実現すら覚束ないのが現実だ。たとえば、多くの企業では60歳定年後の65歳までの雇用継続にあたって、賃金を半分程度にまで削減しているのが実態だが、業務内容については継続して定年前の仕事をしているケースが多い。これは明らかに「同一労働同一賃金」に反している。

 待遇面でも、正規雇用と非正規雇用の格差が縮小する、あるいはなくなるケースは非常に稀で、実際には待遇格差が歴然と残っているのがほとんどだ。中には、「非正規雇用者の待遇改善がネックとなり、非正規雇用者の採用すら止めてしまった」(メーカー)という事態も発生している。

 さらに問題なのは、「外国人労働者を低賃金で劣悪な労働条件の下で働かせている」との非難を回避するため、政府が外国人労働者の拡大にあたり、「外国人労働者の賃金は日本人と同等にする」と規定したことで、日本人労働者の賃金にまで悪影響が出る可能性が高まっていること。

 企業が外国人労働者を採用する理由は、人手不足はもちろんだが、日本人より賃金や待遇面でコストがかからない点にあることは否めない。しかし、外国人労働者の賃金を日本人労働者と同等にするのであれば、外国人労働者の賃金が上がらなければ、日本人労働者の賃金も上がらなくなってしまう。まして、日本人の非正規雇用者が、より厳しい待遇となる可能性すらある。

1 2 3

「ついに働き方改革スタート、現場からは早くも悲鳴「有給取得が実質的な給与の減額に」」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。