『コブラ』寺沢武一氏の元アシスタント告発問題に見る、要介護者の性

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 不穏なLINEスクショのアイコンからは、すぐにこのアシスタントが誰であるのかが特定され、この女性本人と思しき「寺沢武一先生の元アシスタント」なるアカウントも誕生し、Twitterでは寺沢氏とのLINEのスクショなどがバンバンと公開され続けている。

 寺沢氏が飲まされたという「睡眠薬」については、女性は「予め医師から処方されたお薬を、承諾のうえ飲んでいただいただけです。無断で飲ませたことなどありません」と釈明している。

 元アシスタントの女性と、寺沢氏サイドの言い分は大きく食い違うが、問題は大きく3つに分けることができる。

(1)当初約束していた月30万円の報酬について。そもそも本当に30万円で双方が合意していたのか、また実際の支払金額はどうだったのか。(2)性的な内容を含む要求や、セクハラの存否について。(3)睡眠薬の服用が寺沢氏の意思に反したものだったか。

(1)の報酬については元アシスタントのアカウントがLINEのスクショをアップしているが、これを見ると寺沢氏が30万円と伝えているようには見える。ただ、事務所は女性によるLINEアカウントのっとりも主張しているゆえ、そのスクショも真偽がわからない。

(2)のセクハラや過度な要求については寺沢氏サイドからの言及はない。「週刊新潮」記事には「葵さんとは関係もあった。僕の家の風呂に勝手に入って下着姿で歩き回るような人だから、セクハラというほど嫌がっていたとは思いませんでした」という寺沢氏のコメントが載っているが、事務所スタッフは「これは週刊誌側の作成文」とツイートで否定している。

(3)はもし女性が寺沢氏に睡眠薬を盛ったとしたら非常に危険な行為だが、その場に寺沢氏と女性が二人きりだったとしたら、真実はもう見えない。

 この騒動ではっきりしているのは、漫画家の女性が介護アシスタントとして従事していたということだ。一方的な押しかけだったのか、寺沢氏に請われてのことだったのかはわからないが、ヘルパーのいない夜間の介護業務を数カ月間、この女性が担っていたことは事実なのだろう。

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