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銭湯絵師・勝海麻衣だけが悪いのか? 盗作問題で見えた銭湯絵業界のおかしさ

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勝海麻衣さんTwitterより

 近年、銭湯ブームなるものが巻き起こっている……と、いわれてはいるが、昭和から平成の終わりにかけ、銭湯の数は減少の一途をたどってきた。銭湯の壁に絵を描く「銭湯絵師」も減り続け、2018年では日本に3人しかいないという。銭湯数の減少とともに減りゆく銭湯絵師だが、この4人目になるべく奮闘しているはずだった若き銭湯絵師見習い、勝海麻衣氏とその周辺が盗作騒動などで炎上し、いまだ火は消えていない。

 勝海麻衣氏は武蔵野美術大学で空間デザインを学び、現在は東京藝術大学大学院で学ぶ学生であり、モデルとしても活動している女性。2017年9月から、銭湯絵師の第一人者であるという丸山清人氏に弟子入りし、銭湯絵の技術を身につけるべく修行をしていた。才色兼備な勝海さんにはメディアも注目、弟子入り後のインタビュー記事は非常に多い。話題性に富む人物像であることは確かだ。

 その勝海氏が今、イラストの盗作で渦中の人となっている。

 勝海氏は3月24日に行われた大正製薬の新炭酸飲料「RAIZIN」をPRするサンプリング&ライブアートイベントに登場し、ライブペインティングで虎の絵を描いた。その絵がweb上にアップされるや否や、イラストレーターの猫将軍さんの絵と酷似しているという指摘が相次いだのだ。そしてそれは確かにそっくりだった。

 勝海氏は「頂いたご指摘を真摯に受け止めまして、今後はそういったご指摘を再度頂戴することのないように、自分自身を常に律しながら精進していきたい」と謝罪。だがこの炎上は単なる序章に過ぎず、彼女がInstagramにアップしていたほかの絵も盗作を指摘される。オーストラリア在住の写真家から著作権の所有を主張する抗議を受け、勝海氏は該当作品をインスタから削除している。

 炎上は別の方向にも広がっている。4月1日、漫画家で銭湯アイドルの湯島ちょこ氏が、勝海氏と師匠の丸山氏などの間で過去にあったという出来事を連続ツイートし、“自分が先に丸山氏に弟子入りしたにもかかわらず、勝海氏側から追い出された”と告発したのだ。

 湯島氏の主張によれば、彼女は丸山氏に弟子入りしていた。だが丸山氏は日本銭湯文化協会理事の町田忍氏から勝海氏を紹介された。町田氏は、医者をしている勝海氏の父親に世話になっており、その父親から頼まれたのだという。そして丸山氏は「町田忍に頼まれたから君には何も教えてなかったことにするね」と言い、湯島さんとの師弟関係を解消。

 湯島氏の主張が事実通りなら、勝海氏は先に弟子入りしていた湯島氏を追い出し、親のコネを使い銭湯絵師見習いの座を勝ち取ったというストーリーになる。だが、これに丸山・町田サイドは反論している。

 大意としては「丸山氏は湯島氏に『そんなに絵が好きなら弟子になったら?』と冗談で言ったにもかかわらず、SNSに『弟子になった』と書かれて迷惑している」(丸山氏の家族)、「勝海さんの父とは会ったこともない」(町田氏)というものだ。また町田氏は “事情を知る関係者風のツイッターアカウント”による、湯島氏の人格に問題があるかのようなツイートをRTしてもいる。

 反論を受けてか、湯島氏は「裏の組織のお話をしたらだんだん不審な捨て垢の人格批判な誹謗中傷やプロモに関わっているんだろうなと思われる著名人の具体性のないポエムなどを度々見受けはじめました 命の危険も感じていますが愛するもののために多くのことを皆様に発信して参ろうと思います」とツイート。銭湯界の闇……などと報じる向きもある。

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