池川医師の著書では、すみれちゃんに留まらず、他にも引っ張り出されている子どもが数人。それはなんと目黒区の虐待死事件の結愛(ゆあ)ちゃんら、事件で亡くなった子どもたちです。「もうゆるして」とノートに記し、亡くなった事件。これを10歳の子が「命とひきかえに、愛を伝えようとしてくれた」と語っているエピソードを紹介し、「犠牲者で終わっただけでなく、多くの人の感情を動かし、愛に気づかせてくれた。そういう役目を負ってくれたと言えます」と解説。
胎内記憶の宗教化を危惧
強い感情で愛が動くと、世界が動くほどのパワーを持つ! という結論に落とし込みたいようですが、安全な高みから下界を眺める神様気取りでは。「魂はシナリオを描くとき、起承転結で最後に必ず『幸』を書くという」「だから途中で何があったって、いいじゃないのと心底思った」「魂にとって、人生は深刻なものではないのです」と、とことんお気楽モードのお説を発信していますが、ここは「トンデモは主語が大きくなる」というテンプレそのまんま。それって「魂」ではなく、「自分」にとって、人生は深刻なものではないのです、のお間違いでは。
「魂の部分をもっと見つめなおそう」と言いながら、傷つく人や弱いものたちを置き去りにしていく方向へ、ますます舵を切っている感のある胎内記憶業界。「胎内記憶はありまぁす!」から、どんどんキラスピ系のおかしな宗教になっていっている現状を、ご報告させていただきました。
ああでも、すみれちゃんママが「すみれが浄化したパワーストーン」なるアクセサリーを販売し始めたりソロ活動を始めたりと、俗世の欲を隠さずむき出しにしているあたりには多少の好感(笑い?)が寄せられているようですね。