有給休暇を取得すれば「破綻する」職場、責任は無能な経営者にあり

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人目を気にして休めない日本人?

 同調査では、「自分はより多くの有給休暇をもらう権利がある」と思っているかどうか尋ねているが、これもまた日本は最下位だった。どの国よりも休まずに働いているにもかかわらずだ。

 権利があると思っている上位5位は、香港86%、インド82%、韓国78%、シンガポール77%、メキシコ77%。

 最下位からの5位は、日本54%、フランス58%、オーストラリア61%、アメリカ67%、スペイン69%となる。フランスやスペインが低いのは、有給休暇の消化率が共に100%だからだ。日本とはまったく事情が異なる。

何が評価されているのか分かっているから休めない日本人

 同調査では、「休み不足」と感じているかどうかも調べている。日本は最下位ではなかったが、やはり低い。「休み不足」だと感じている順で上位5位は、インド75%、韓国72%、香港69%、フランス64%、シンガポール63%。不足と感じていない順には、スペイン47%、ブラジル50%、メキシコ52%、日本53%、オーストラリア54%となる。スペインもブラジルも取得率100%だから頷ける。しかし日本はなぜか?

 「上司が有給休暇の取得に協力的」かどうかで、日本は堂々の最下位になった。

 下から順に5位まで挙げると、日本43%、韓国50%、香港50%、イタリア53%、シンガポール55%だ。つまり、日本の上司は、社員が当然の権利を主張しても、嫌な顔をしたり評価を下げたりしている可能性がある。あるいは、そのように反応されるだろうと部下のほうで忖度している可能性がある。であれば、上司が部下の有給休暇を取りにくくしている原因であることは間違いない。

 そして、そんな日本人に有給休暇を取得しない理由を尋ねたところ、1位が「人手不足」で2位が「緊急時のためにとっておく」、3位が「仕事をする気がないと思われたくない」だった。

 2位の「緊急時のために取っておく」は別として、1位の「人手不足」と3位の「仕事をする気がないと思われたくない」は、実は同じことではないだろうか。

 つまり、1位の「人手不足」とは、休みたいと申し出たら上司や同僚から「誰が君の分も働くことになると思っているのか?」と迷惑がられるのではないかと心配しているという意味だと思われる。3位の「仕事をする気がないと思われたくない」も、やはり上司や同僚の目を気にしているからこその理由だ。

 つまり、確たる信念があって休まずに働いているのではなく、周りの目を気にして休めないだけではないだろうか。

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