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トランプは「初期認知症」なのか?~言葉の言い間違え、曖昧な記憶

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写真:AP/アフロ

 トランプが「初期の認知症」ではないかと言われている。ここ2カ月ほどの言動があまりにも異様だからだ。トランプの言動がノーマルでないことは以前より周知であり、精神疾患ではないかとも言われていた。精神疾患は専門家による直接の診察以外では下してはならないとされているが、テレビ報道などでトランプのスピーチを見聞きし、常軌の逸しぶりに「これはおかしい」と、あえて声を上げる精神科医が出ている。

オリジンを「オレンジ」と言い間違え続ける

 4月2日、トランプはホワイトハウスでNATOの事務総長ジェンス・ストールテンバーグと会見し、メディアからの質問にも答えた。その回答はまさに耳を疑うものだった。

 トランプはロシア疑惑に関するムーラー特別捜査官による捜査への不満を、この時も蒸し返した。その中で「オレンジ」という単語を3度も繰り返した。ロシア疑惑とオレンジに一体どんな関連が? 実は「捜査のそもそもの始まり」という意味の「オリジンorigin」を「オレンジ」と言い間違え続けたのだ。

 「捜査陣が “オレンジ” を見直すことを願う。”オレンジ” 、あー、あー、捜査のだ。始まりだ! 捜査の。捜査のオリジンを見直すんだ」

 オレンジを2度繰り返し、3度目は正しくオリジンと言っている。この後も捜査への不服を話し続け、「ムーラー報告書、どう始まったかの “オレンジ” が含まれていればと願う」と、またもやオレンジと言い間違えた。

「父はドイツ出身」と繰り返すトランプ

 同じ席で、トランプは父親フレッド・トランプの出生地についても語った。

「私の父はドイツ人だ、だな? ドイツ人だった、ドイツのとても素晴らしい場所で生まれた」

 トランプの父親フレッド(故人)はニューヨークのブロンクスで生まれている。その父親、トランプの祖父がドイツからの移民だ。フレッドはニューヨークで不動産業を興し、息子トランプがそれを継いだ。父も黒人にアパートを貸さずに訴訟を起こされ、昔はKKKとの繋がりもあったと報道もされるなど、名を知られた人物だ。その出生地もよく知られ、ウィキペディアにすら掲載されている。にも関わらず、トランプは父の出生地はドイツであると、あちこちで繰り返している。理由は不明だ。

判事を追い出すべき

 やはり同じ場で、トランプは進まない移民難民排斥に苛立ち、「判事を追い出すべきだ」と発言している。移民や難民のアメリカ入国を禁じる法案や大統領令を出すたびに各州の判事に差し止められているからだ。「オレンジ」や「ドイツ」と異なり、文脈的には理解できるが、大統領の発言としては到底あり得ないものである。

風車はガンを誘発する

 同じ日、トランプは共和党の資金集めのイベントにも出席し、長いスピーチをおこなっている。その際、3分間ほど「風車」について熱心に語り、その内容がまたもやメディアと視聴者を驚かせた。

 「ヒラリーが風車発電を進めたがった」と、いつものごとく脈絡なく過去の政敵の名を持ち出し、話を始めた。いわく「風車の騒音はガンを誘発する」「風車を建設すると地価が下がる」「風車に巻き込まれて鳥が死ぬ」「風が吹かないと電力が発生せず、テレビが観られない」といった真偽混同を、「ルルルルー、ルルルルー」と風車の音真似を交えて語った。ちなみにガン誘発は医学的に証明されていない。大統領がデマを拡散しているのである。

 風車の話の途中でいきなり金正恩との会談に話が飛び、いったん風車に戻ったのち、「ところで、オバマは大統領時代にハワイでゴルフをするために古いエアフォース・ワンを飛ばし、二酸化炭素を撒き散らした」で締めくくった。ヒラリーだけでなく、金正恩、オバマ前大統領など、おなじみの政敵の名前が連発された。これはこの日の演説に限らず、よく知られたトランプ話法のひとつだ。

 話題があちこちに飛ぶのもトランプ話法だが、大統領が演台で風車の音真似をする姿は異様だった。トークショー番組の司会者、トレヴァー・ノアは「乾燥機に入れられた猫の鳴き声」とジョークにし、観客の爆笑を誘った。

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