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2020大統領選:女性への「お触り」をするバイデン元副大統領が一番人気

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元副大統領バイデンの「性的ではない」女性への「お触り」

 4月25日、オバマ政権時の副大統領だったジョー・バイデンが2020大統領選への立候補を正式に表明した。かねてより立候補が噂されており、表明以前から世論調査ではバーニー・サンダースを上回る人気を集めていた。ただし、当初は4月早々と思われていた表明が月末まで延期されたのは、バイデンの「女性へのお触り」癖が明らかにされたためと思われる。

 バイデンは陽気なキャラクターで知られる。よく言えば実直、言い方を変えればカタブツなオバマ大統領の隣で笑いと愛嬌を振りまき、万人に愛された。2人は個人的にも非常に親しくなり、オバマ大統領はバイデン副大統領を「マイ・ブラザー」と呼び、人種の壁を超えた友情の存在を証明してみせた。

 もちろん単なる脇役ではなく、政治家としての長く優れた経歴も持っている。デラウェア州選出の上院議員を36年間務め、その間に2度、大統領選に出馬している。2008年の大統領選でバラク・オバマに破れ、副大統領に指名されたのだった。

 また、バイデンは議員時代に妻と幼い末子を交通事故で亡くし、その事故で重傷を負った二人の子供を地元デラウェア州で看病しながらワシントンD.C.の議会に通いとおした過去があり、大きな尊敬も集めている。

 ところが3月末に問題が持ち上がった。複数の女性がバイデンに「不適切に触られた」と声を上げたのだ。

 2014年、バイデンはネヴァダ州の副知事に立候補していたルーシー・フロレスの選挙キャンペーンに駆け付けた。その際、バイデンはフロレスの「背後に立ち、髪の匂いを嗅ぎ、後頭部の髪にキスをした」とフロレスは語った。

 2016年当時に19歳の大学生だったエイミー・ラポスも声を上げた。ラポスは性的暴行の被害者であり、あるイヴェントでその体験を聴衆の前で語った直後、イスに座った際にバイデンに「手を太ももに置かれた」。ラポスはバイデンの行為に身が竦(すく)んだと言う。バイデンが大学内レイプ問題の改善に尽力してきた人物であることを考えると、この行為は驚きだ。さらに数人の女性がバイデンに触られた過去を語り、告発者は計7人となった。

 バイデンは朗らかでフレンドリーな人柄だが、その延長で女性への身体接触を、相手の気持ちを考えずにおこなうのである。どの女性もバイデンの行為は「性的な接触ではなかった」が、「パーソナル・スペースを侵す」ものであり、「居心地悪くさせられた」、同時に「米国副大統領は米国ひいては世界で2番目に権力を持つ立場」であり、糾弾はできなかったと語っている。女性側自身がセクシャル・ハラスメントではなかったと捉えているが、抗いようのないパワー・ハラスメントである。

 メディアは「バイデンが女性に触ることはよく知られている」とし、各種のイヴェントの際にバイデンが女性たちに触った瞬間の写真を多数、掲載した。多くの写真で女性たちは明らかに作り笑顔を呈し、触られながらも微妙に体の位置をずらすなど、まさに居心地の悪さを表している。

 これを受けてバイデンは4月3日に釈明のビデオ・メッセージを発した。「握手、ハグ、肩に手を置くなど、常にヒューマン・コネクションを取ろうとしてきた」が、「パーソナル・スペースの境界線は時代とともに変化した」ので、「以後は気を付ける」と語った。

 その2日後、あるイヴェントに参加したバイデンは壇上である少年の肩に手を置きながら、「この少年は触る許可をくれました」とジョークを飛ばし、会場を沸かせた。

 政治能力の高さ、人柄の良さ、身体接触とパワー・ハラスメントへの鈍感さ。ジョー・バイデンの持つ3つの異なる側面の共存を、有権者はどう捉えるのだろうか。

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■ジョー・バイデン(民主党)
前職:副大統領(オバマ政権)
前々職:上院議員(デラウェア州)
人種民族:白人
性別:男性
年齢:76歳
最終学歴:シラキュース大学法学院
宗教:キリスト教(カトリック)
公式サイト:https://joebiden.com/

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