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ドラマ『インハンド』の「ハートランドウイルス」は実在する マダニから人に感染、命を落とす危険も

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「Getty Images」より

 山下智久主演ドラマ『インハンド』(TBS系)が、初回の視聴率11.3%をマークして好スタートを切ったようだ。変わり者だが天才的な頭脳を持つ寄生虫学者・紐倉哲(山下智久)と、元医師で紐倉の助手の高家春馬(濱田岳)が、謎に迫る医療ミステリーサスペンス。第2話は、日本ではまだ発見例のない「ハートランドウイルス」が検出された女性の感染ルートを調べていく――という展開だ。

 この「ハートランドウイルス」は実在する。2009年に米国ミズーリ州北西部の農場で働く男性2名から初めてみつかった。患者には発熱や下痢、血小板と白血球減少、記憶障害がみられたが、幸い回復。その後の調査で、野生動物(とくにアライグマ)にハートランドウイルスに対する抗体価が高く、野生動物に感染したウイルスをマダニが媒介となって人に感染することが明らかになった。

マダニに噛まれて命を落とす感染症に?

 マダニは昆虫ではなく吸血性節足動物だ。野山で噛まれる可能性があり、人や動物の血を吸うと1センチ以上の大きさになる。1週間ほど血を吸い続け、産卵の栄養源とする。食いついた人や動物に気づかれないように、マダニは麻酔作用のある物質によって痛みや痒みを抑え、血が固まらないように抗凝固作用のある物質(マダニン)を分泌する。そのため、マダニに噛まれても気づかない人は多い。

 「ハートランドウイルス」は、2011年に中国でみつかり、日本でも2013年以降毎年数人~十数人の命を奪っている「重症熱性血小板減少症候群ウイルス(SFTSV)」と臨床症状はそっくり。同様のマダニ媒介性フレボウイルスは、インド、アフリカ、ヨーロッパにも分布しており、「新興感染症」として重要視されている。

 「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は、三重県以西の西日本に分布し、九州・四国・中国地方を中心に、夏季(5~8月)に多発。日本では2019年4月3日現在、401名の患者が記録され、死亡者は65名。なんと死亡率は16%にものぼる。

 これからの時期は屋外、特に山林に注意したい。アウトドア活動では、マダニに刺されないように夏でも長袖・長ズボンなどを着用して、肌をできるだけ露出しないように心がけたほうがいい。また、ペットにも気をつけたい。

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