キャリア・仕事

就活「面接」が苦手な人へ! 差をつける“一枚上手”のコミュニケーションを人事スペシャリストが伝授

【この記事のキーワード】

しくじった面接でも…終盤で大逆転のチャンスがある質問って?

 さらに、ほぼすべての面接で求められる自己紹介についても、事前準備の必要があるそうだ。

「自己紹介ついては、あらかじめ1分ほどで話せるようにまとめておきましょう。もし、面接官から『5分間で自己紹介をしてください』と要求されたとしても、1分で話してしまっていいと思います。面接担当者の『5分間で』という時間設定には、それほど根拠はありません。そのため、実際の自己紹介が1分ほどだったとしても、それなりに話の情報量が多ければ問題とはされないはずです。

 1分間の自己紹介を文字に起こすと、おおよそ400字詰めの原稿用紙2枚になります。ですから、800字を目安とした自己紹介文を事前に作っておくべきですが、そのなかに必ず相手の関心を惹くようなエピソードを“2つ”入れることを意識してください。エピソードで面接担当者に興味を抱かせることができれば、すぐそれについて質問してもらえるため、会話は自然に進展していくことでしょう」(田中氏)

 なるほど、相手が関心を持ったエピソードの質問をしてもらえば、自分の土俵で勝負できるので、自己アピールのチャンスにもなりそうだ。

 一方、どれだけ準備をしても緊張してしまい、面接が上手くいかないというあがり症の方に向けたアドバイスも欲しいところ。

「あがり症の方の場合、緊張のせいで頭が真っ白になってしまう瞬間が、面接中に訪れるもの。そのせいでしどろもどろになったり、長く沈黙してしまったりというのが主な失敗のパターンでしょう。頭が真っ白になってしまったときは『すみません、緊張してしまって』と、正直に伝えることをオススメします。

 そのように話せば、面接担当者も鬼ではありませんので、『では、少しリラックスしてください』などのように間を取ってくれることが多いはず。そこでひとつ、深呼吸をして落ち着くように心がけましょう。面接担当者も相手が緊張していると分かれば、リラックスさせるような質問をしてくれるので、無理に緊張を隠して押し通すのではなくて、『緊張しちゃいました』と素直に告白し、場の空気を和らげることが得策といえます」(田中氏)

 さらに田中氏は、もし“上手くいかなかった”、“手応えがなかった”と感じた面接でも、終盤に大逆転のチャンスがあることを教えてくれた。

「面接担当者からの質問が一通り終わって、上手くいかなかったなと感じたときは、『最後に何か質問はありますか』と問われたときがチャンスです。この逆質問の場面では、『休日はどれくらい取れますか』というような待遇や福利厚生についての質問ではなくて、受けている企業の事業内容にまつわることを聞くようにしましょう。『御社が今後取り組もうとされている分野について、新聞では~~と書かれていたのですが、どうお考えですか』というような質問がベストです。

 こう尋ねることで、面接官に自社に対する興味が高いという印象を抱かせることができますし、その分野の仕事がしたいというアピールにもなります。上手く質問できれば、一度は面接担当者のなかで『この人は不合格』と判断されていたとしても、最後の最後で印象がガラリと変わり、合格する可能性も出てくるでしょう。一発逆転を狙える逆質問を事前に考えておくといいですね」(田中氏)

 田中氏が教えてくれた事前準備やコミュニケーション術は、どれも面接における基本的なことかもしれないが、そのぶん、本番でも実践しやすいものではないだろうか。この先に面接を控えている方には、ぜひアドバイスを実践して、見事内定を勝ち取ることを願っている。

(文・取材=後藤拓也[A4studio])

田中 和彦(たなか・かずひこ)/人材コンサルタント
一橋大学卒業後にリクルートへ入社し、人事課長として新卒・中途採用や教育研修などを担当。「今までに2万人以上の面接を行ってきた」という経験を活かし、現在は、企業の人材採用・モチベーション戦略などのコンサルティングを展開する株式会社プラネットファイブ代表取締役 兼 人材コンサルタントとして活躍中。著書に『面接は心理戦で勝つ!―ライバルを出し抜く就職・転職の裏ワザ』(幻冬舎)、『課長の時間術』(日本実業出版社)などがある。
「株式会社プラネットファイブ」 

 

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。