「美人銭湯絵師」勝海麻衣さんの盗作炎上、学生を“御輿に乗せた”広告代理店にも責任

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「RIZIN」イベントのリスクマネジメントは?

――勝海麻衣さんだけが矢面に立たされ、バッシングを受けている現状には、違和感を覚えます。

片岡氏「勝海さんを擁護するつもりはありませんが……個人的には、『学生がやっちゃったな』といった程度の認識です。ネット上ではリアルで会ったことのない人まで、バッシングをしていますが、大人が寄ってたかって一個人を追い詰めていることは疑問です。

 ビジネス的なことを言うなら、このような不測の事態が起こった時には、広告代理店なら謝罪広告を出したり、PR会社なら謝罪会見を開いたりしますよね。本来であれば、危機管理の専門家をチームに加えるなど、リスクマネジメントの体制を取っているはずですが、『RIZIN』は1日だけのイベントだったので、そこまでの体制は整えられていなかったのかもしれません。

 そのため、勝海さんがおそらく独断でTwitterにアップした謝罪文もマズかった。こういう時は下手に誤魔化すのではなく、まずパクった事実をきちんと認めて謝罪したうえで、なぜやってしまったのか、今後どうしていくのか、という3つを提示する必要がありますが、勝海さんはそれができなかった。もしプロのアドバイスを受けていれば、あの謝罪文で火に油を注ぐこともなかったでしょう。もちろん、代理店やPR会社にとって勝海さんは委託先ですので、そこまで面倒を見る義務はありません。しかし、少し気の毒ではありますよね」

――現在、勝海さんが出演しているイヤホン「Beats by Dr.Dre」のCMが放送を継続していることにも、バッシングが殺到しています。広告代理店の判断はどういうものでしょうか。

片岡氏「このCMに、勝海さんは『銭湯絵師』として出演しているだけで、『パクった』作品が映っているわけではありませんよね。現状、勝海さんは罪を犯して裁かれたわけではありませんので、放送を差し止める義務は生じません。もちろん、勝海さんをCMに出すことで企業や商品のイメージが著しく毀損されるとなれば、CMは打ち切られるでしょう。これはクライアントや代理店による損得の判断で、ビジネスの話ですね」

――勝海さんの件はここまでネットで炎上しましたが、今後も同様の「パクリ」騒動が起こることも想定できます。広告業界は今後、「パクリ」問題とどう向き合っていきますか?

片岡氏「この騒動で、「パクリ」のリスクがどれほど大きいものか証明されたことになりますが、これで萎縮してしまうと、世の中には面白みのない広告やイベントが溢れてしまいます。ギリギリを突くのがアートですし、広告とアートは切っても切り離せないものです。

 しかし、勝海さんのようにビジュアルや肩書き、話題性を重視した売り方ばかりでは、そのリスクも増えます。そしてひとたび問題が起きれば、そのアーティスト生命をも奪いかねません。代理店としては、作品に向かうアーティストをモチベートするだけではなく、そのモラルを磨いたりと、マネジメントしていく必要があります」

――勝海麻衣さんは今後、アーティストとしての活動を継続できるでしょうか。

片岡氏「ここから何を学ぶか、というのが勝海さんの次のチャレンジになるでしょう。これは代理店やPR会社にも言えることですけどね。アーティストとしては、今回の炎上を利用するくらい強かじゃないと。勝海さんに才能があるかどうかは分かりませんが、まだ学生ですから、これで潰されちゃうのはもったいないことです」

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