東芝が映像、家電、PCなど次々売却! 表面化した新たな難題とは

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新たな経営悪化の火種。危機再燃か? 

 4月17日、米国液化天然ガス(LNG)事業の売却が事実上白紙に戻った。不正会計や原発事業の切り離しで混乱を極め、ようやく落ち着きを取り戻して立て直しに道筋が見えてきた矢先だったが、また混乱が繰り返される可能性が出てきた。

  LNG事業売却を決めていた相手先の中国ガス大手会社、新奥生態(ENN)グループから4月11日夜、東芝に対して「譲渡契約を解除する意向である」旨の通知があった。この時点で東芝は「(ENNの意向を)確認する」という言い方にとどめていたが、17日になってLNG事業の新たな売却先を探し直すことを正式に決めた。米中貿易摩擦もあり、中国側の考えが変わることはないと判断したのだろう。

 東芝はLNG事業に2013年に参入し、米国でLNGを調達する長期契約と販売権益を取得して、これを事業化していく予定だった。しかし、市場環境の変化から販売価格が下落し、不採算化して逆に長期的なリスクを抱える状況となっていたのだ。製品が売れなくても支払いは20年間発生するため、まったくガスが売れない場合は20年で1兆円の損失が発生する試算となっていた。

 このため東芝は同事業からの撤退を決め、売却先を探して前出のENNと昨年11月に合意。同事業会社である東芝アメリカLNGコーポレーションの全株式を売却することになっていた。一応この時点で原発事業と並ぶ難題だったLNG事業に区切りをつけたとみられていたが、当時から「本当にこれで解決したのか」と疑問視する声はあった。

 東芝はLNGの売却に伴う売却損930億円を19年3月期にすでに織り込んでいた。売却が白紙に戻ったことでこの売却損は発生しないことになり、いったん利益を押し上げるが、さらに大きな損失が今後発生する可能性が膨らんだことは言うまでもない。

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