秋葉原通り魔殺人事件、死刑確定した加藤智大は今

文=高橋ユキ
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【平成の事件06】秋葉原通り魔殺人事件

<2010年傍聴@東京地裁>

 2008年6月8日午後0時30分を過ぎた頃、当時歩行者天国だった東京・秋葉原の中央通りと神田明神通りの交差点に、信号無視のトラックが突入。運転手はトラックを停め、外へ。持っていたダガーナイフで通行人らに次々と襲いかかった。この事件で7名が死亡、10名が傷害を負った。

 逮捕されたのは静岡の工場で派遣社員として働いていた加藤智大(25=逮捕時)。「生活に疲れた。人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった」など供述していた。事件から約1年半後に開かれた一審公判で加藤は起訴事実を認めていたが、被害者やご遺族など40人以上に対し証人尋問が行われた。

 加藤は法廷で感情を表に出す事はほとんどなく、被告人質問でも「~であると思います」「~だったんだろうと思います」という語尾を多用し、重要なことは「覚えていません」と答えていた。

 数少ない感情の発露は、加藤の友人が証人出廷し、彼の入院時にお見舞いに来てくれた時のことを語った時。この時加藤は笑みを見せ口元を手で押さえていた。そして、目の前で夫が刺されたという女性が尋問で最後に加藤へ「アナタのやったことは許される事ではないが、何かひとつでもいい事をしていってほしい!」と訴えたとき。この時加藤は目元を何度も袖で拭う仕草を見せた。

 一審判決は死刑。加藤側が控訴したが2012年に棄却。上告するも棄却。2015年に死刑が確定した。確定後の彼は、拘置所内で絵を描いているが「鬱」という字でアイドルマスターのキャラクターを描きあげるなどその特異な作風が時折騒がれている。

 次回は2011〜2013年の傍聴を振り返る。

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