サプリメントで急性肝障害被害 自然由来サプリでも安全・安心とは限らない理由

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ビタミンDサプリの高用量摂取で急性腎障害に

 報告は、極めて高用量のビタミンDサプリメントを摂取していたカナダ人男性(54歳)が急性腎障害を来したというケースだ。男性は、東南アジアを旅行して帰国した後に、かかりつけ医のもとで診察を受けた。なお、男性は、現地で2週間にわたり1日6~8時間も日光浴をして過ごしていたという。

 検査の結果、血中クレアチニン値から急性腎障害が疑われ、腎臓専門医のもとに緊急で紹介された。そこで、さらに詳しい検査を受けたところ、男性はビタミンD欠乏症でもなく、骨量減少の既往もなかったにもかかわらず、自然療法医から高用量のビタミンDを処方されていたことが判明した。

 男性は、30カ月にわたって毎日、1日当たり計8000~1万2000IU相当量のビタミンDの液体サプリメントを服用し続けていたという。その量は、30カ月間 1日当たり計800~1万2000IUに相当する。

 ビタミンDの1日当たりの許容摂取量は400~1,000IUとされ、高齢者や骨粗鬆症リスクが高い人の場合でも800~2000IUだ。この男性は、基準をはるかに超えるビタミンDを摂取しており、これによってカルシウムの血中濃度が極端に上昇し、急性腎障害が引き起こされたのだ。
 
 報告者であるトロント総合病院およびトロント大学(カナダ)のBourne Auguste氏は、「制限のないビタミンDの摂取はリスクを伴うという認識を持つべき」とコメントしている。多くのサプリメントに当てはまるように、ビタミンの過剰摂取は予想もしない有害事象につながることもある。サプリはあくまで栄養補助、と原則に立ち返って利用していただきたい。

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