保育園や幼稚園でいわれることと医師にいわれることで板挟みになる保護者がいたとしたら、とても気の毒です。「検査をしてもらってきてください」「薬をもらってきてください」といわれて来院される方がいると、私はまず必要性をお話し、もしもご自分で園にいうことができないし、要注意の保護者と思われてしまうかもという不安がある際には、園に電話することもあります。
ホメオパシーが広まる背景にある“不安”と、忘れ去られたいくつもの死亡事件
山本太郎議員が、日本母親連盟を批判する際に「ホメオパシー」を取り上げました(山本太郎氏、日本母親連盟を支持者の面前でぶった斬り!)。「ホメオパシーの理…
そもそも、調子の悪い子どもを保護者が家でゆっくり休ませて様子を見るということも立派な治療なのに、受診するかどうかを園が決める、受診の指示を園がしないと保護者が医療ネグレクトをしかねない考えるのは失礼な話です。
保護者が心配なときや受診が必要だと思うときに受診し、医師が必要があると判断したら、検査・投薬を受けるというのがスジでしょう。それでも、検査や薬を要求するような園があったとしたら、園長や医師に相談するのがいいと思います。
Information
子育て中の親世代のバイブル『各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと』が装いもあらたに再販されました。
育児・医学・食・教育などの分野において、ネットや口コミで流れる怪しげな情報に惑わされないにはどうすればいいかーー小児科医・森戸やすみ、産婦人科医・宋美玄ほか、各界の専門家が正しい知識を提供します。