A.B.C-Z橋本良亮と堤真一のオトナな魅力 異色作「良い子はみんなご褒美がもらえる」

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現代日本に通じるもの

 しかし劇中、自分の脳で考えるという行為を本当の意味で貫いているのは、誰にも理解してもらえない妄想の苦しみという生きづらさを抱えるイワノフなのではないかと思われることも、社会の中で「自由」であることの難しさを提示しています。

 現代日本を生きることは「自由」であることを約束されており、思想の弾圧などは独裁政権下だからこそ起きうることだと信じがちですが、SNSの炎上にみられる同調圧力が非常に強くなっているのも、また現代の姿です。自分の考え=自分の考える正義から外れるひとを許せないのは、収容所で監視しあっているような状態ともいえるのでは。

「良い子はみんなご褒美がもらえる」は抽象性の高い戯曲ですが、だからこそ、その不条理さはどんな状況に当てはめることができるもの。現代日本がそこにフィットしてしまっていることは、新時代にあたり改めて、ひとりひとりが考えなくてはならないことではないでしょうか。

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