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大津園児死傷事故、理不尽な悲劇続く 横断歩道での「歩行者優先」意識低いドライバーたち

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「Getty Images」より

 8日午前10時15分ごろ、滋賀県大津市の琵琶湖沿いの丁字路で、保育園児らの信号待ちの列に軽乗用車が突っ込む事故が起こった。2~3歳の園児13人全員と、保育士2人が救急搬送され、うち男女の園児2人の死亡が確認されている。

 園児らは散歩中で、交差点を渡るため信号待ちをしていた。軽乗用車は普通乗用車と衝突し、その弾みで歩道に突っ込んだという。あまりに悲劇的な事故だ。

 同じように何の落ち度もない被害者が亡くなる理不尽な事故は、4月にも相次いだ。4月19日、東京・池袋の路上で旧通産省工業技術院元院長の飯塚幸三が乗用車を運転中に暴走、自転車で青信号の横断歩道を渡っていた母子2人が死亡し、8人が負傷するという事故があった。

 この事故について、警視庁はアクセルとブレーキの踏み間違いが原因の可能性が高いとみて捜査しているという。

 また4月21日午後には、兵庫県神戸市中央区のJR三ノ宮駅前で、市営バスが横断歩道を渡る歩行者をはね歩行者2人が死亡、6人が重軽傷を負う事故も発生。バスは「地下鉄三宮駅前」の停留所から約10メートル先の横断歩道にそのまま進入していた。運転手の男が、ブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性があるとみて捜査が続いている。

 安全を確認して渡ったはずの横断歩道や、適切な場所で信号待ちをしていただけなのに、なぜ暴走車に轢かれ、命を落とさなければならないのか。相次ぐ理不尽な事故の被害者たちが気の毒でならない。

 こうした事故を防ぐためにも、ドライバー側がいかに危険な乗り物を操作しているか強く意識することは必須だ。しかし3月27日放送の『めざましテレビ』における「ココ調」のコーナーでは、“信号機のない横断歩道で車が止まらない問題”を特集。2018年10月にJAF(日本自動車連盟)が発表した、歩行者のいる信号機のない横断歩道での一時停止率の全国調査結果を紹介した。

 道路交通法では、信号のない横断歩道に歩行者がいる場合、車は停止線前で減速し、一時停止しなければならないと定められている。しかしJAF調査では、横断歩道を渡る人がいる場合の車両停止率は、全国1位の長野県でも58.6%。2位は39.1%の静岡県、3位は26.9%の石川県と停止率はどんどん下落。

 42位の東京都では2.1%で、以下、和歌山県と三重県が1.4%、広島県1.0%、最下位の栃木県は0.9%だった。ほとんどのドライバーがルールを守らず、横断歩道を渡る人がいても減速し一時停止しないというのだ。

 番組では栃木県民のドライバーを取材していたが、「車が来ないときに歩行者が渡るものだと思っていた」と、歩行者優先のルール自体を知らないドライバーが多いようだった。ドライバーの意識が「車優先」になっている。

 車は多くの人々にとって必要な交通手段であり、運転は日常だ。だがドライバーたちに、歩行者の命を簡単に奪うことのできてしまう乗り物を扱っているのだという自覚が足りなければ、これほど危険なことはない。

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