
『GROW』2016年2月号 宝島社
宮沢りえに「映画降板」報道が出ている。「女性セブン」(小学館)2019年5月9日号・16日号によると、宮沢りえは来年春公開の映画に出演が決まっていたのだが、この4月になって急に降板の意向を伝えてきたという。彼女は作品にとって重要な役どころでキャスティングされていたようで、製作現場は困惑を隠せないという。
宮沢りえといえば、2018年に森田剛(V6)と結婚したばかり。「女性セブン」は突然の降板劇の理由として、妊娠の可能性を挙げている。
繰り返し憶測で報じられる宮沢りえの「妊娠」
しかし宮沢りえの妊娠はあくまで週刊誌側の「憶測」だ。今回話題になっている映画は製作発表すらされていないため、降板に関しても宮沢りえサイドから正式なコメントは出ていない。
それにも関わらず、こんなデリケートな話題にメディアが土足で踏み込むようなことが許されるのだろうか。ことこの2人に関しては、この手の話題が繰り返し雑に取り上げられ続けてきた。
たとえば先月には、ジャニーズアイランド代表取締役社長の滝沢秀明に対して森田が1年間の休業を申し出ているとの報道が出た。
森田は舞台役者として確かな評価を受けており、今春にも主演舞台『空ばかり見ていた』(Bunkamuraシアターコクーンなどで上演)をやりきったばかりだ。役者として脂ののっている森田が今、1年間もの長期休業を申し出るとは信じがたいが、その記事も言外に宮沢の妊娠を匂わせている。
デリケートな話題を“ネタ”として消費すること
他にも、宮沢の妊娠“説”を報じるメディアは枚挙に暇がないが、特にひどかったのは、産婦人科の病院に通う宮沢を撮った週刊誌だろう。
2018年7月10日発売の「女性自身」(光文社)は、都内の有名産婦人科に入り、1時間半後に出てきて車に乗り込もうとする宮沢の姿を掲載した。
宮沢が出入りしていたのは、<従来の体外受精に加えて、不妊症に悩む女性たちのために最先端の生殖補助医療を提供>する有名なクリニックで、“卵子の若返り”などさまざまな不妊治療が受けられるという。そのことから同誌は、宮沢と森田が結婚当初から「いつか2人の子どもが欲しいね」と話し合い、宮沢は妊活に専念すべく仕事をセーブしていると報じていた。
産婦人科に通院する理由はなにも不妊治療だけに限らない。他の婦人科疾患の可能性もある。仮にそのクリニックが不妊治療専門であるとしても、「婦人科に通院した」という事実だけをもってこのような報じ方をしていいのだろうか。そもそも、婦人科疾患だろうと不妊治療であろうと、こんなプライバシーを暴かれる謂れはない。
こうした報道はいっこうに減らない。なかには、不妊治療のためにクリニックを訪れた森田が看護師に対してセクハラまがいの発言をしていたという真偽不明のネットニュースまである。
ちなみに、本稿冒頭で挙げた「女性セブン」の記事では、「森田が宮沢の目の前ではタバコを吸わなかった」「宮沢がお腹を押さえるような仕草を見せていた」といった曖昧な情報をもとに、宮沢が妊娠している可能性について示唆している。
宮沢は現在46歳。もし本当に彼女が妊娠・出産を望んでいるとすれば、高齢出産となる。ただでさえデリケートな話題だけに、ネタとして消費しても良い話だとは到底思えない。