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中高年の引きこもりと「8050問題」 介護従事者の間では以前から指摘されていた

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「Getty Images」より

 英語になった日本語は多い。スキヤキ、ウキヨエ、ベントウ、サケ、カラオケ、ボンサイ、オタク、カイゼン、ツナミなどまだまだある。

 それらの中には日本人として誇らしいものもあるが、そうではないものもある。そして、近年、新たに英語化された言葉が「ヒキコモリ」だ。

 この「ヒキコモリ」という言葉からは、なんとなく若い世代を思い浮かべてしまう人も多いと思うが、実は中高年の引きこもりのほうが多いことが最近の調査でわかった。

 3月29日に内閣府が発表した引きこもりに関する調査結果は、40~64歳の引きこもり当事者が推計で約61.3万人いるとした。これは、15~39歳までのいわゆる「若年ひきこもり」の推計約54.1万人を上回る。

 この中高年の引きこもりは深刻だ。

中高年の引きこもりを浮き彫りにした調査

 従来、内閣府による引きこもりの調査は15~39歳を対象としていた。ところが前回調査(2015年)の際に40歳以上を対象外としていることへの批判が大きくなり、2018年12月に行われた訪問調査からは40歳以上も対象にした経緯がある。

 その結果、その実態が深刻であることがわかった。この調査は無作為に行った訪問調査のうち3248人から回答を得て、その結果(引きこもりの出現率)に人口データを掛け合わせて全国の推定値としている。したがって、実際の引きこもり人数はもっと多いともいわれている。

 中高年の引きこもりの76.6%は男性で、さらに年代を分解すると、40代が38.3%、50代が36.2%、そして60~64歳が25.5%となっている。

 特に40代は、ちょうど就職氷河期といわれた時期に就職活動をしている。そのせいか、この世代では引きこもりになった年齢を20~24歳と回答している人が50%もいる。

 それだけではない。この世代は、就職先でもリストラによる転職や再就職で困難に直面したのか、40~44歳で引きこもりになったと回答している人が66.7%もいるのだ。

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