あれは宮藤官九郎さん脚本のドラマ『ぼくの魔法使い』でのこと。可愛らしい奥様・篠原涼子さんと古田さんの外見と中身が入れ替わるという、有り得ない展開のドラマだったのよ。ちなみに涼子さんの旦那様役は伊藤英明さん。
クドカン作品だから至る所に笑いが散りばめられていたんだけど、ある深夜に及んだドラマ撮影中、アツと一緒に取材に入った若手男前カメラマンを古田さんが「写真、撮るでしょ? ちょっとこっちに来て」と呼んで、カメラマンはスタジオ隅へと誘導されて行ったの。アツは遠巻きで見ていたんだけど、それまで白いガウン姿でいた古田さんが撮影で突然ガウンを脱いだら「裸にエプロン姿」だったわけ!
でもね、こういった撮影の時の役者さんはだいたい前貼りをしているものだから安心していたんだけど、カメラマン曰く「古田さん、エプロンの下は何も身につけていなかった」そうで「だから撮れなかったよ」と困り顔で帰ってきたの。それを聞きつけた英明くんが古田さんのところに飛んで行ってエプロンをめくると「えーっ、マジで? さすが古田さんだ。やってくれますね~」と大笑いしていて。古田さんは悪びれることなく「だってもう真夜中だし。お遊びよお遊び」って何事もなかったような顔でいるしね。スタッフ大爆笑よ。
ただインタビューでは「こんな事ばかりしているから子供がいじめられたりしないか、父親としてはちょっと心配なんだけどね」と懸念も。でも「役者としては一生、ふざけていたいの。いい意味でおふざけ人生にしたい」と言ってらしたから、アツはこの言葉にとんでもなく感銘を受けちゃって(笑)、すぐにUちゃんに報告したわ。以来、私たちの座右の銘は「一生、ふざけて生きていきたいっ!」なの。
そんな古田さんだから今回の高校教師・のぶお役はぴったりで、トラブル対処の際には素っ頓狂なこともするし、おふざけ全開なところもあるけど、古田さん自身はこのキャラを「生徒と面と向かって本音でぶつかり合うところがいいと思いますね。ヘタに忖度せずに言いたいことを言うのもいい」と気に入っている様子。古田さんって真面目におふざけ話もしてくれるところが「神」で、素敵なのよね~。
生徒役にはジャニーズの子たちもいるし、今まで多くのジャニーズの人たちとも共演しているけれど、古田さんはヘンな「ジャニーズ忖度」も一切しないし、現場では年齢や男女分け隔てなくのお付き合いでそこも魅力の1つかも。人望厚く、小栗旬くんほか若手俳優さんたちからも慕われているしね。昔はよく旬くんが、「古田さんが携帯を持たないで行動するから飲みたい時に連絡がつかない。そんな時は『三宿を探せ』が合言葉で、何度か本当に三宿で古田さんと遭遇して飲めたんだ」とか言ってたっけ。自由人に見えるけど、恩着せがましくないサラリと優しいその人柄にシビレちゃう人が多いのよね。
もちろんアツもめちゃくちゃ感銘を受けるんだけど、でも何と言っても生徒役でKing&Princeの永瀬廉くん、なにわ男子の道枝駿佑くん、同じくなにわ男子の長尾謙社くんが出演しているから、どうしたって興味はそっちにも行っちゃうじゃない? 古田さんの元にUちゃんを置いてこっそり廉くんたちのところへ移動してみると、すっかり落ち着いて貫禄すらある廉くんの姿が。