「狂犬病」発症後の死亡率はほぼ100% 発生地域への渡航の際は予防接種を

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2006年にはフィリピンへの渡航者2名が死亡

 日本では、1956年を最後にヒトでの狂犬病は発生していない。動物でも1957年の猫での発生が最後だ。ただし、狂犬病流行国で犬に咬まれ帰国後に発症した事例は、1970年にネパールからの帰国者で1例、2006年にフィリピンからの帰国者で2例ある。

 そもそも狂犬病とはどんな病気なのか。厚生労働省や日本獣医師会のウェブサイトを元に解説する。

 狂犬病とは、狂犬病ウイルスに感染した哺乳類に噛まれたり、引っ掻かれたり、舐められたりすることで罹患する病気だ。水を飲む時にその刺激で咽頭や全身の痙攣が起こり苦痛で水が飲めないことから、狂水病とも呼ばれている。狂犬病の病原体は粒子の大きさが85×180nmという比較的大きな弾丸状のウイルス。感染源は野犬が大多数を占めているが、そのほかアライグマやスカンク、キツネ、コウモリが感染源となったケースも報告されている。

 罹患動物の唾液に含まれたウイルスが体に侵入することで感染。潜伏期は1カ月から3カ月ほどで、発熱や食欲不振、噛まれた部分の痛みや痒みといった症状に始まり、水を怖がったり不安を感じたりといった精神的な作用を催すようになる。症状が重篤になると昏睡し、最後は呼吸困難によって死に至る。

 狂犬病は人間の脳や神経系に致命的な感染を引き起こす可能性があり、発症後の有効な治療法はなく、100%死に至る恐ろしい病気だ。

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