フリースクールに通うのはわずか2~3% 不登校の受け皿が抱える問題と改善すべき点とは

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――安心して通えるという点は重要ですね。フリースクールを含め、不登校の子どもたちを受け入れる施設には、悪質なところもあるのでしょうか。

石井 残念ながらありますね。見分け方としてもっともわかりやすいのは金額です。フリースクールは全国平均で、月謝が3万3千円、入会金が10数万円程度ですが、悪質なところは月10~15万も請求してきます。高いお金を払えばよい教育が受けられるという幻想を持つ親御さんもいますが、平均を大きく超えた金額を求めてくるところはまず怪しいと思ってください。

――「AERA dot.」の連載では、フリースクールに通うと「本当の不登校」になってしまうと躊躇する子もいたという話をされていました。心理面でのハードルも問題ですよね。

石井 心理面は一番大きなハードルでしょうね。ロールモデルの不足もあります。ただ、子どもが自分だけの考えで心理的ハードルに導かれたわけではない。子どもが長い間、「学校に行かなくなると人生終わってしまう」とどこかで言われ続けてきた結果、心理的ハードルが生じてフリースクールを拒否し、引きこもって苦しんだという事例もあります。では、その心理的ハードルは誰が作ったのか。親をはじめとする近くの大人たちの価値観をダイレクトに受けて、子どもは苦しむのです。

――私の親も保守的なタイプだったので、もし不登校宣言なんてしようものなら必死に止めたと思います。「あんた友達いないの?」など、傷つく言葉も言われただろうと想像します。

石井 SOSを上げられないというケースは多いと思います。なぜかというと、親や先生には“裏切った”という意識がなくても、子どもからすれば“裏切られた”と感じる出来事ってありますよね。それが積み重なると子どもは「きっとこの人は頼りにならないだろうな」と感じるためSOSを断念してしまいます。学校という閉ざされた世界に通う子どもたちには、親や先生が知らない苦労もあるし、言葉にできないこともあるわけです。

――先日は、不登校ユーチューバーのゆたぼんくんに対して賛否の声が上がりました。

石井 彼は「宿題をやりたくないから学校行かないなんてわがままだ!」とバッシングされネットで大炎上しましたね。しかし琉球新報によると、彼は先生から体罰を受けていたようで、彼は「先生から叩かれた」と訴えましたが、先生は「手が当たった」と主張し、食い違いが生じているようです。メディアやネットでは「宿題をやりたくない」という点ばかりが取り上げられましたが、不登校の理由や背景について、本人の言葉尻だけを取って「学校に行け」「行くな」と決めるのはナンセンスですし、傷ついているか否かを判断することもできません。

周囲の大人は子どもが学校に行きたくない理由をしっかりと理解したうえで、今後の方針を決めることが大切です。

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