コンビニで大人気の「名店再現系カップラーメン」、商品開発の裏側

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 なお、カップラーメンではなくチルド麺だが、今年1月下旬にセブン-イレブンが「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン(豚骨醤油)」、ファミリーマートが「野菜マシにんにく醤油ラーメン」という商品をそれぞれ発売し、揃って話題を呼んでいた。というのも、この2商品は、ガッツリとした味つけや盛りつけで知られる「ラーメン二郎」(東京都港区)をモロに意識した仕上がりだったからである。

 このように、二郎を“リスペクト”した商品が登場するケースはあるが、じつは二郎は「メディアぎらい」で有名。今後も、二郎の名前を冠して“公式に”カップラーメン化されることは考えにくい。二郎以外にも、何らかの理由によって、カップラーメン化を断固拒否している名店も存在するのだろうか。

「そのようなお店は今のところ知りませんが……もし拒否するとしたら、やはりカップラーメンではお店本来の味やコンセプト、そして“想い”との差異を埋められないという考えがある場合ではないでしょうか。

 ちなみに、某メーカーがとある名店にオファーしたときは、店名ではなく店主個人の名前を冠したカップラーメンが発売されました。その店主には『うちの店の屋号はカップラーメンにつけられない』というこだわりがあったのでは、とされています」(山路氏)

理想と原価の間で…カップラーメン開発の苦悩

 カップラーメン化によって、万が一にも店のブランドに傷がついてしまうことを懸念する……という店主の気持ちは想像に難くない。全国のコンビニで幅広く取り扱われることによって店の知名度がグッと高まったとしても、その評判が芳しくなければ逆効果になることは自明だ。

 つまり、商品開発にはそれだけ慎重を期す必要がありそうだが……最終的なジャッジは、誰がどのように下すものなのか。

「名店再現系カップラーメンは、まずメーカーが試作品を作り、それを店主などの監修者が試食して、どのように修正するべきかをフィードバックする……この繰り返しで商品が完成へと向かっていきます。開発にかかる期間は、合計で3カ月~半年程度ではないでしょうか。お店ごとに異なるとは思いますが、最終的に店主が食べてOKを出せば、それが商品化のGOサインになるというパターンが多いはずです。

 ただし店主以外にも、コンビニのように大きな販路が見込まれるバイヤーに対しては、メーカーが商品の試作段階から積極的に意見を求めることもありますね」(山路氏)

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