
『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)番組ホームページより
山口達也の脱退以降、TOKIOの音楽活動は停滞しているが、ついに「解散」の2文字までちらついてきたようだ。
「週刊文春」(文藝春秋)2019年5月30日号は、<長瀬「やってられない」 TOKIO「空中分解」 CDの予定なし、国分「ビビット」終了>と題した記事を掲載。山口達也の一件以降、音楽活動を始めとしたTOKIOとしての仕事に支障が出ており、近い将来グループとして自然消滅する可能性すらあると報じた。
TOKIOの活動のなかでも、ひときわ山口の抜けた穴が大きいのは『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)だという。
この番組において長期のロケを中心になって進めてきたのは、DIYの技術に長けた山口だった。企画に必要な道具を自らつくってしまうほど能動的に取り組んできた山口がロケに参加しなくなったことは、番組づくりに大きな影響をおよぼした。
また同誌によれば、人員が減ったことでスケジュールを押さえるだけでも困難になり、「DASH海岸」などのコーナーでは、これまでであれば数日かけていたロケを1日で強引に撮り終えることも出てきたそうだ。
長瀬智也や松岡昌宏は俳優の仕事があればそちらと並行してロケに参加することになる。国分太一には帯番組の『ビビット』(TBS系)をはじめレギュラー番組もある。比較的自由が利くのは城島茂だが、彼も『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日系)など生放送のレギュラー番組を抱えており、スケジュールを押さえるのにも限界があるのだろう。
進展しない長期企画「DASH島」「カレー」
こういった番組制作の状況は、その中身に大きな影響を与える。山口が抜けてから『鉄腕DASH』に関して「つまらなくなった」という声は多い。じっくり撮っていたロケを1日に詰め込んでいるのだから、質が下がるのも必然といえるだろう。
前に進まなくなってしまった企画も多い。山口の事件発覚と前後してスタートした企画「俺たちのDASHカレー」は、スパイスを育てるところからカレーをつくるべく、長瀬智也が中心となって始まったものだが、スパイスはなかなか育たず。最近はカレーづくりという本来の趣旨から離れ、単なる都内のカレー店食べ歩き企画へと変わりつつあり、視聴者から不満の声があがっている。「DASH島」で鉄製品を製造すべくはじめた反射炉づくりも、いまだ途上だ。
視聴者の不満は「数字」に表れる。かつては15%越えが普通だった視聴率も13%台まで落ち込む回がまったく珍しくなくなってしまった。