『イッテQ』みやぞん骨折、 過去に死亡者も出したバラエティ番組の危険事故

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 バラエティ番組収録中の大事故といえば、2012年2月、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)のロケで、お笑いコンビ「ずん」のやすが大怪我を負っている。やすをはじめ複数の芸人が新潟県のスキー場を訪れ、水上用のゴムボートに乗ってゲレンデを走行する企画を実施。しかしスピードが出過ぎてしまい、雪でつくられた停止点で止まれずに転倒した。やすは「腰椎破裂骨折」と診断され、一時は全身麻痺の後遺症が残り車椅子生活になることさえ危惧されていたが、奇跡的に回復し現在は仕事に復帰している。この事故後、視聴者間では「もうこういうバラエティのノリは終わりにしてほしい」「盛り上げるために芸人が体を張る番組は見たくない」など議論が紛糾したが、その反省は生かされているのだろうか。

 26年前、もっとも悲劇的な死亡事故も起きている。これもフジテレビだが、1993年、当時の大人気コント番組『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』収録中に、香港のロックバンド「BEYOND」メンバーの黄家駒(ウォン・カークイ)と内村光良が約2.7メートルの高さがあるステージから転落した。黄家駒は意識不明のまま病院に搬送されたが、1週間後に亡くなっている。内村も全治2週間の怪我を負い、同番組は打ち切りとなった。

 バラエティ番組で出演者が体を張ったり“過激”なことをしても、もはや笑いをとれるどころか視聴者は引く。もちろん多くの現場では安全に配慮し、下準備のうえで本番に臨んでいるはずだが、『イッテQ』の事故は残念だ。

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