桜田前五輪相「子どもを最低3人くらい産むように」発言の根深さ

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 「3人は産んでほしい」というならば、政府予算を大胆に子育て支援へ回す等、国をあげて育児を支援することを明確に国民に示す必要があるだろう。また家計の負担面から2人め、3人めをためらう家庭も少なくないと考えれば、口先だけの景気回復ではなく、生活者が確実にそれを実感出来ることも重要だ。

 たとえば賃金UPや正規雇用の促進だが、政府が推し進める最低賃金を1000円に引き上げる方針に対し、多くの中小企業が加盟する日本商工会議所は反対を表明する要望書を政府と与党に提出。「大幅な引き上げは中小企業の経営を直撃する」「中小企業の経営実態を考慮して、納得できる水準を決定すべき」と日商は主張している。日本に存在する企業の9割以上は中小企業であり、従業員数で見ても全体の7割以上。菅義偉官房長官は30日、「中小・小規模事業者が引き上げやすい環境整備に取り組む」と宣言している。

産めよ増やせよ、ではない

 もうひとつ重要なことがある。「子どもを安心して産み、育てやすい環境」の整備が、「子どもを産まなければならないという抑圧」につながらないよう、十分留意しなければならない。

 最後に、自民党参議院議員・猪口邦子元少子化担当相のパーティーに参加した支持者のお子さんやお孫さんたちが結婚や出産適齢期であるとしても、「子どもを最低3人くらい産むようにお願い」されるいわれはないだろう。その中にはあえて親に明かしていないだけでセクシャルマイノリティの方も、考えがあって出産を望まない方も、いるかもしれない。政治家やその支援者が、「私の身の回りにはいないから関係ない」「我が子は違う」等、他人事として捉えていること自体に、根深い問題があるように思えてならない。

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