社会

川崎殺傷事件「一人で死ね」連発、コメンテーターの仕事が「感情の垂れ流し」でいいのか

【この記事のキーワード】
川崎殺傷事件「一人で死ね」連発、コメンテーターの仕事が「感情の垂れ流し」でいいのかの画像1

「Getty Images」より

 神奈川県川崎市の登戸駅付近で起きた、男がスクールバスを待っていた児童らを殺傷して自死した事件について、犯人への「死にたいなら一人で死ぬべき」という議論が続いている。

 事件当日の28日の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)では、安藤優子キャスターが「(犯人が)社会に不満を持つ人物像であれば」と前置きしたうえで、「一人で自分の命を絶てば済むことじゃないですか」と発言。コメンテーターの北村晴男弁護士も「言ってはいけないことかもしれないけど、死にたいなら1人で死ねよと言いたくなりますよね」と怒りを露わにした。

 また、落語家の立川志らくも『ひるおび!』(TBS系)で、「こんなことが起きて、どこにこの怒りをぶつけていいのか。まだ全然状況が分からない」「死にたいなら1人で死んでくれよって。本当にそういう人は。なんで子どもの弱いそういうこところに飛び込んでくるんだ。信じられないですね」とコメントしている。

 「死にたいなら一人で死ぬべき」という発言に同調する意見は視聴者間でも多いようで、ネット上には「関係ない人を巻き込むな」「勝手死ね」などという書き込みが相次いでいた。

 この流れを察知したNPOほっとプラス代表理事で聖学院大学人間福祉学部客員准教授の藤田孝典氏は、29日、<川崎殺傷事件 「死にたいなら一人で死ぬべき」という非難は控えてほしい>というタイトルの記事を投稿し、異論を呈した。

 藤田氏は記事中で、ネット上で広まる「死にたいなら人を巻き込まずに自分だけで死ぬべき」という意見について<これらの言説をネット上で流布しないでいただきたい>(記事より一部抜粋、以下同)と提言。<次の凶行を生まないためでもある>と訴えた。事件の再発防止のためには、犯人個人だけではなく社会背景にも目を向けて、社会の在り方を考えていくべきとしている。

 藤田氏の意見は、エスカレートする「死にたいなら一人で死ね」論に一石を投じるものだったが、それでも「犯人側に同情を寄せるべきじゃない」と藤田氏ごとバッシングする声は大きかった。

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。