朝ドラも絶好調の岡田将生が、不朽の名作で見せた舞台役者としての実力

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シェイクスピア劇初出演! ハムレット

 劇場へ足を運んだ観客と演じ手だけが共有することができる、その場限りのエンタテインメント、舞台。まったく同じものは二度とはないからこそ、ときに舞台では、ドラマや映画などの映像では踏み込めない大胆できわどい表現が可能です。

 演劇好きでなくても誰でも知っている劇作家といえば、シェイクスピアです。「舞台」「演技力」という言葉とほぼイコールといっても過言ではないイメージがあり、だからこそとっつきづらいのも事実ですが、それは俳優にとっても同じ。ステップアップであるとともに、力量が丸裸にされてしまう挑戦でもあります。

生きるべきか死ぬべきか

 そのシェイクスピアの代表作である「ハムレット」が先日まで、本国イギリスの演出家を迎えて上演されていました。舞台の世界では俳優なら誰もが憧れる役ともいわれるタイトルロールを演じたのは、現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」に、主人公の兄役で出演中の岡田将生。昨年同局で放送された「昭和元禄落語心中」では、ハムレットと同じく苦悩する主人公の熱演で好評を博した岡田が、令和にふさわしい新しいハムレット像を築いていました。

「ハムレット」は、シェイクスピアの傑作である四大悲劇として「リア王」「オセロー」「マクベス」と並ぶ名作で、「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」という有名なセリフも同劇中に出てくるものです(意外かもしれませんがより知名度が高いであろう「ロミオとジュリエット」は、シェイクスピアの初期の作品で未熟な部分が目立つという理由で四大悲劇にはカウントされません)。

 今公演の演出は、シェイクスピアの本場であるイギリス・ロンドンのロイヤル・ナショナル・シアターのアソシエイトディレクターであるサイモン・ゴドウィン。ゴドウィンはこの8月からアメリカ・ワシントンでもシェイクスピア・シアター・カンパニーの芸術監督を務める予定で、これまで数多くのシェイクスピア作品を手掛けています。

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