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薬が余ったら、きょうだいに飲ませていい? 子どものお薬について小児科医が伝えたいこと

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「Getty Images」より

 前回は、保育園や幼稚園に薬を預かってもらうかどうか、どういうときに預かってもらうかという話でした。今回は、家での薬の取り扱いについてです。

 子どもは風邪薬をもらうことがとても多いですが、大人の慢性の病気のように1回の受診で数週間分、数カ月分もらうことは少ないですね。薬を飲みきらないこともあるでしょう。次に風邪を引いたとき、前回と同じ症状だから余った薬を飲んで様子を見る、あるいは余った薬を飲んでから医療機関に行くのはいいことでしょうか?

余った薬はどうすれば?

 前回の風邪のとき、といっても場合によっては半年くらい間があいていることもあるのですが、私が診たお子さんだったらカルテに薬の内容がありますし、他の医療機関でもらったものでもお薬手帳があると、なんという薬かがわかります。その薬の内容がわからなかったら、医師は「飲んでいいですよ」言うことはできません。本来、医師は診療していない人の治療をしてはいけないので、「処方薬が残っていたら飲んでいいですよ」ということ自体、なかなか言えません。

 特に抗菌薬(抗生物質)は、理由は後述しますが、自己判断で飲んではいけません。一方、解熱鎮痛薬や風邪の薬は、症状を和らげるだけで原因を取り除くものではありません。こういったものは市販もされている薬ですから、お子さんに飲ませたり坐薬で使ったりする人の気持ちはよくわかります。

 もしも、「症状が出たら使ってください」といわれている薬があったら、躊躇なく使いましょう。たとえばじんま疹などのときの抗ヒスタミン作用のあるアレルギーの薬や、喘息発作のときの吸入薬、アナフィラキシーショックを起こした際のエピペンなどです。処方される際、どういったときに使うのかはくり返し尋ねてもぜんぜん構わないので、よく聞いておきましょうね。ただ、じんま疹は出たり消えたり、場所が変わったりするブツブツなので、薬を使う前に写真を撮っておくと医師に説明する際に役に立ちます。

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