点鼻薬や点眼薬も、嫌がる子が多い薬です。嫌がる子どもに点鼻薬を使うのは危ないので、違う剤形で同じ作用の薬がないか医師に聞くとか、耳鼻科に行くなどしましょう。点眼薬は、眼を閉じた状態で行っても大丈夫です。目やになどが付いていたら拭いてきれいにしたうえで、眼を閉じさせて目頭に点眼します。眼裂に点眼薬が自然に入っていくので、朝起きる前やお昼寝中、夜眠ってしまってから点眼することができます。
最後に、「薬はなるべく飲ませないほうがいい」とか、「薬を飲むと免疫力が下がる」「薬を飲むとだんだん効かなくなってくる」という噂がありますが本当でしょうか?
不安を抱え込まないで
薬を使うことなしに子どもの不調が治るなら、それに越したことはありません。特に風邪薬は、症状を和らげるだけで治すわけではありません。早く薬を飲んだら早く治るわけでもありません。風邪を起こすウイルスは何百種類もありますから、対症療法をしてゆっくり休むのが一番の治療です。薬は必要最小限でいいんですが、必要があれば飲ませましょう。
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薬を飲んで免疫力が下がることはありません。免疫抑制剤という特殊な薬、ステロイド剤を飲むと免疫系の働きに影響しますが、そういった薬は外来でそうそう処方されることがありませんし、処方の際には説明があるはずです。溶連菌感染症や川崎病といったある種の疾患では、必ず薬が必要です。不安があるときには、処方されるときに処方する医師に質問しましょう。
たまに、「いつも他院でもらっている薬ですが、本当にこの子に効果があるんでしょうか?」と別の医師に質問する保護者の方がいます。医師が何を考えて、どうする方針なのかということは、処方する医師に確認しないといけませんね。また、初診でそういった質問をされても、いままでの経過がわかりませんから困ってしまいます。