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砂糖ダメ牛乳ダメ反ワクチン…過激な自然派育児、入り口は伝統的抱っこ紐信仰だった

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「GettyImages」より

「いまどきの抱っこ紐は、子どもの健全な成長を妨げる」「昔ながらのおんぶ・抱っこを見直すべき」。抱っこ紐を布教する界隈で、そんな主張があることをご報告させていただいたのが、前回の記事。育児界隈では、粉ミルクや紙おむつ、スマホ、レトルトなどのいわゆる「便利アイテム」は、堕落の証拠とばかりに叩かれがちですが、それが抱っこ紐にまで及んでいたとはなぁと「昔ながらの教」のヤバみを見せつけられた思いです。

「いまどきの抱っこ紐は赤ちゃんの成長に悪影響を与える」という呪い

 粉ミルクや紙おむつ、幼児向けの動画etc.子育てに便利な「新顔」には、だいたい決まっていちゃもんが発生します。その多くは「よくわからない悪影響が怖い」…

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ウェジー 2019.06.04

 エルゴベビー(以下、エルゴ)を代表とする「ストラクチャー(あらかじめ形成されているの意)タイプ」の抱っこ紐を問題視し、それらを使う親たちを不安にさせるようなお説を発信していたのは、育児雑誌「クーヨン」や、Facebook上のグループである「だっことおんぶを語る会」、抱っこ紐を販売するWEBショップなど。この記事に対し、エルゴで抱っこをしていたらディスられたという体験談も多数届きました。中でもひどかったのは「(エルゴで抱っこしていたら)脳がぐちゃぐちゃになる」とまでいわれた話。「バカっていう方がバカなんだよー」という子どもの返しのようですが、その発言をした方の脳がどうかしているレベル。

昔ながらの日本文化最高…!?

 もちろん1枚布タイプや紐を使って「昔ながらの抱っこ・おんぶ」をしている人たちすべてがそうしたヘンテコな主張をするわけではなく、むしろ「好きで使っているだけなのに、一緒にされては困る」という人もいるでしょう。そこで今回は、抱っこ紐の使い方を広める活動をする中で、おかしな主張に出会ってしまった体験談をお届けしていきましょう。話をしてくれたのは、抱っこ紐インストラクター活動をしているワーキングマザーH子さんと、同じくインストラクターであり理学療法士でもあるF美さんです。

 H子さんが抱っこ紐インストラクターとなったのは、1枚布タイプの「ベビーラップ」と呼ばれる「ディディモス」にどハマりしたのがきっかけ。素材の違いから生じる使い勝手の違いに興味を持ち、あれこれ試したくなり次々と購入。サイトを見るとディディモスの抱っこ紐は安くて1万円代、高くて3万円弱。抱っこ紐後もまだまだ、子ども乗せ電動自転車やらベビーカーやら、子ども移送アイテムが必要になってくるのに、スタートダッシュかましましたのう……というのが私の率直な感想です(注・肯定も否定もしてません)。

 そうやって爆買いする中で不便に感じていたのが、通販しかなく商品の現物が見られないこと。また、使い方を教えてもらえる場所も少ない。必然的に自力で調べていくうち、あらゆるタイプの抱っこ紐について勉強したくなり、インストラクターという肩書を得て使い方を広める側へと足を踏み入れていたと話します。

H子さん(以下、H子)「もともとギミックやガジェットが好きで、コレクター気質。子どものためというエクスキューズで買い物ができることも大きく、歯止めがききませんでしたね(笑)。抱っこ紐は最初5WAYタイプがうまく使いこなせず、匿名掲示板の育児板で評判のいいものをチェックしたりと、試行錯誤していました。そんな中、話題に上っていた1枚布タイプを使ってみると、思いのほかハマり、ますますのめりこみました」

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