
「Getty Images」より
同じ症状でも、男女の性差によって原因が異なる場合がある。「尿もれ」は、その代表的なケースではないだろうか。
男性の尿道は女性よりも長い(約15センチ)ので、一般的に男性は女性よりも尿もれが起こりにくいとされている。ところが、排尿後の残尿感や尿が少しこぼれる症状は、40代を越えると急に増える。加齢とともに前立腺などの機能低下が影響するからだ。
男性の尿もれの多くは前立腺が原因
男性と女性では、尿の排泄構造が異なる。男性は、尿が蓄積される膀胱から尿道に移る部分に「前立腺」がある。男性だけにある器官で、男性ホルモンの分泌や精液の生成を司る。前立腺は尿道を包み込み、通常は栗の実ほどの大きさ(重さは数グラム)しかない。
しかし、この前立腺が肥大してくると、尿道が圧迫されて尿を出し切るのが難しくなる。そのため、尿を出した後など、ふとした瞬間に残った尿が出てしまう、というわけだ。前立腺肥大に関しては、明らかになっていない部分も多いが、男性ホルモンの分泌不足によるホルモンバランスの乱れが影響するといわれている。
尿もれを予防するトレーニングとは
50歳以上の男性の2割以上が「前立腺肥大症」だといわれるのも、加齢による男性ホルモンの分泌減少が影響している。ところが近年、加齢だけでなく、実は運動不足がより悪影響を及ぼしていることがわかってきた。そして、前立腺肥大は尿もれだけでなく、「ED(勃起障害)」の原因にも繋がる。
そこで、男性ホルモンの分泌を促進させる筋力トレーニングを紹介したい。このトレーニングには、「脚やお尻まわりの大筋群」「血液・ホルモンの流れを促すインナーマッスル」の2つのポイントがある。
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