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北海道の2歳児虐待死亡事件、警察と児童相談所の証言に食い違い

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「Getty Images」より

 今年5月上旬から6月5日にかけて2歳の女児に暴行を加え、頭や顔にけがを負わせた疑いで、北海道警は母親の池田莉菜容疑者と、その交際相手である藤原一弥容疑者を傷害容疑で逮捕した。

 池田容疑者の長女・詩梨(ことり)ちゃんは5日朝に搬送先の病院で死亡が確認された。死因は衰弱死で、体重は同年齢の子どもの平均を大きく下回る10キロ未満。司法解剖では強い暴行を受けた痕も見つかったという。

 詩梨ちゃんについて、札幌市児童相談所はこれまでに3度の虐待通告を受けていたというが、彼女の命を救うことはできなかった。

児童相談所は「48時間ルール」を守らず

 最初の通告は昨年9月。池田容疑者は詩梨ちゃんを24時間対応している保育所に2~3日ほど預けっぱなしにすることがあり、育児放棄の疑いが持たれていた。児相職員は池田容疑者と面会したが、虐待はないと判断。虐待の緊急性をチェックする「リスクアセスメントシート」も作成されなかったという。

 2度目の通告は今年4月5日。「泣き声が聞こえる」との情報が児相に入った。厚生労働省は、虐待通告から48時間以内に子どもの安否確認を行う「48時間ルール」を定めているが、児相はこれを守らず、詩梨ちゃんと会うことができなかった。

 3度目は5月13日。前日5月12日に、道警に「泣き声が聞こえる」と110番通報が入り、翌5月13日に道警が訪問したが応答がなく、道警は児相に通告。5月15日には捜査員が面会した。この際、児相は同行していない。

 詩梨ちゃんには複数の傷や痣があり、足の裏には絆創膏が貼られていた。池田容疑者は「ヘアアイロンを踏んだ」と説明し、絆創膏を剥がすことを拒否。痩せているが怪我の程度は軽いとして、虐待ではないと判断された。しかし池田容疑者は、育児の悩みをほのめかしていたという。

 その後、児相は電話や訪問を3回行っているが、いずれも応答がなかった。そして6月5日に詩梨ちゃんは亡くなった。

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