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Amazonプライム値上げで乗り換え検討?「動画配信サービス」徹底比較!

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(上)「Amazonプライム」/(左)「Netflix」/(右)「Hulu」

 ドラマや映画を存分に楽しみたい人にとって、月額制などのサブスクリプション方式を採用した動画配信サービスは、今や欠かせない存在だろう。

 動画配信サービスのメリットは、ネット環境が整った状態でパソコンやスマートフォン、タブレットなどがあれば、自分の都合のいい時間に好きな作品を視聴できること。番組表に合わせてテレビの前に張りつくといった視聴スタイルは、平成の終わりとともに過去のものになりつつある。

 アメリカでは、あのウォルト・ディズニー社までもが動画配信サービスへの新規参入を計画しており、今年11月に「Disney+」(ディズニー・プラス)というサービスを開始予定だ。同社は今年3月、約8兆円を支払って21世紀フォックス社の買収を完了。これもDisney+の大きなアドバンテージになるはずだ。

 他方、日本の動画配信サービス業界においても、4月に大きな話題があった。「Amazonプライム」が2007年のサービス開始以来、初の値上げに踏み切ったのだ。

 年間プランは3900円(税込、以下同)から4900円に、月額プランの場合は400円から500円にそれぞれ引き上げ。ネット上では「今までが安すぎた」とフォローする意見も目立つが、これを機に退会を検討し始めた会員がいるのも事実なようで、「Amazonプライムよりお得な動画配信サービスがあるなら乗り換えたい」という声もある。

 そこで今回は、ネット配信にも詳しいテレビ業界ジャーナリストの長谷川朋子氏に話を聞きながら、国内の動画配信サービスの特徴を比較していきたい。

長谷川 朋子(はせがわ・ともこ)/テレビ業界ジャーナリスト
国内外のドラマ、バラエティー、ドキュメンタリー番組制作事情をテーマに、テレビビジネスの仕組みについて独自の視点で解説した執筆記事多数。得意分野は番組コンテンツの海外流通ビジネス。仏カンヌの番組見本市MIP取材を約10年続け、日本人ジャーナリストとしてはこの分野におけるオーソリティとして活動。業界で権威あるATP賞テレビグランプリの総務大臣賞審査員や、業界セミナー講師、行政支援プロジェクトのファシリテーターも務める。Twitter

Amazonプライムは業界内でも特異な存在、世界的にはNetflixがリード

 長谷川氏いわく、動画配信サービスは大まかに3つの分類ができる。プラットフォームが外資系のもの、国内資本のもの、そしてテレビ局が運営しているもの、だ。

「まず外資系といえば、Amazonプライムと『Netflix』(ネットフリックス、月額864円~)。そして現在は日本テレビ傘下となりましたが、そこに『Hulu』(フールー、月額1007円)を加えた3つのサービスが代表的なところでしょう。

 しかし大前提として、どこのサービスがお得かというのは、必ずしも料金面だけでは決められないところがあります。今回値上げとなったAmazonプライムは、会員になると動画配信サービスである『Prime Video』(プライム・ビデオ)のほか、100万曲以上が聴き放題の『Prime Music』(プライム・ミュージック)や、Amazonで買い物したときの配送料が無料といった別のサービスも一緒に享受できますから、他社とはビジネスモデルが全く異なるのです」(長谷川氏)

 確かにAmazonプライムは動画視聴だけではなく、複合的なサービスだ。それを踏まえて分析していくと、「日本においてはどこの動画配信サービスがずば抜けているというわけではない」と長谷川氏は言う。

「世界的にはNetflixがリードしています。クオリティの高いオリジナル作品を世界同時配信しているというのが最大の特徴ですね。ただ、昨今ではディズニーのような大手企業も業界への参入を図っている以上、Netflixとはいえども、これからは難しい局面に入っていくかもしれません。

 一方でHuluについては、海外ドラマを売りとしながら、日本テレビ系ドラマの見逃し配信が充実しています。最近もHulu限定で楽しめる『今日から俺は!!』や『3年A組―今から皆さんは、人質です―』といった、人気ドラマの未放送シーンを含めた完全版やスピンオフ作品も好評だったようで、そこは日本テレビグループとして上手く運営しているのではないでしょうか」(長谷川氏)

 次は、国内資本の動画配信サービスについてだ。長谷川氏は「ロゴの見せ方やメディアへの露出方法、イメージ戦略といったブランディングは外資系のほうが一枚上手」と語るが、そんななかで気を吐いている国内勢はどこなのか。

「NTTドコモが提供する『dTV』(ディーティーヴィー、月額540円)は、前身の『BeeTV』(ビーティーヴィー)が2009年5月の時点で開局していたことを考えると、業界への参入はかなり早かったサービスと言えるでしょう。一部の作品は有料になりますが、“12万以上の作品が見放題”というのは日本最大規模ですね。

 続いてUSENから始まった『U-NEXT』(ユーネクスト、月額2149円)は、数ある動画配信サービスのなかでも特に、日本の各コンテンツホルダーから作品をまんべんなく取り揃えています。今年1月時点での見放題作品は9万本で、先述したdTVには劣るものの、ジャンルに偏りがないというのが強みではないでしょうか。ディズニー作品から、公共放送であるNHKの番組まで見られるという事実が、それを物語っています」(長谷川氏)

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